内容説明
沢村賞2回、生涯勝率.775。栄光の4年間と苦悩の6年間。最強投手の知られざる物語。
目次
地獄へ続く敗戦
野球少年の夢
未完の大器
ドラフト1位の最後の夏
初めての右肩手術
人生の師との出会い
沢村賞投手が覚醒するまで
初めての開幕投手
松坂世代へのジェラシー
負けないエース
最高のバッテリー
燃え尽きた試合
アナザースカイ―アリゾナの空
最後のマウンド
野球を裏切らない
著者等紹介
元永知宏[モトナガトモヒロ]
1968年、愛媛県生まれ。立教大学野球部4年秋に、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験。大学卒業後、ぴあ、KADOKAWAなど出版社勤務を経て、フリーランスに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ま
28
エースを体現する男。高校の文集に、尊敬する人は斉藤和巳と書いたのは誰あろう私です。シルエットから何からかっこよかったもんなぁ(特に西武ドームでのビジユニ姿ね)。最後の輝きを放った後のリハビリは6年間。可能性ある限り最善を尽くし続けるメンタルが凄い。その境地が「たとえ、失敗に終わったり、結果的に間違いだったりしても、そのときの自分が決めたことを100%信じています。」(p302)そう言えるだけの努力は立派。ところでこの本を読み始めてからというものなんかめっちゃ肩痛い。そこの影響はいらないんですけど!2022/03/27
ひかり
5
負けない絶対的エース!活躍した期間は、短かったけど、歴史に残る名投手だった。小久保裕紀との出会いがなければ、もしかしたら、未勝利で終わってたかも。将来、ホークスで小久保監督、斉藤ピッチングコーチとしてやって欲しい(^^)2019/08/07
Katsuto Yoshinaga
4
21世紀のNPB日本人投手の中で、現時点で№1と感じている和巳さんの評伝。8月15日のトークショウ@代官山蔦屋に行きたくて、チケット付きを家内が購入。それほどルーズショルダーだったのか!?とか、そんなにアバウトなコントロール意識で投げていたのか!?とか、知らなかったりイメージと違っていたところにびっくりさせられながらも、ゲームへの準備、勝利への準備意識はさすがエースと感動させられた。ただ、リハビリの記述が多くを占めているため、コアな野球ファン和巳ファン以外にはどうかなぁ…2019/08/14
funkypunkyempty
3
★★★★☆ 90年代の伊東智仁、00年代の斉藤和巳、これ以上記憶に残る選手はいない。ヤンチャしてた頃や結婚生活云々の記述がないという感想もちらほら見るが、そんなもんは別にいらない。元永さんが書くはずがない。やっぱりスポーツ選手を取り上げる書き手は、書き手の矜持がある。読み応えのある1冊だった。2021/06/06
Tommy
0
平成時代のホークスファンなら誰もが特別な思いを抱く「絶対的エース」斉藤和巳。彼を描いた作品なら読まないわけにはいかないと手に取ったが……ちょっと残念な作品だった。昔から取材対象に食い込んでいる感じがせず、後付けの取材で本にしたのが透けて見えてくる。どうせ彼のことを書くんだったら、調子に乗っていた頃のとんでもない言動・行動もしっかり描いて、リハビリ時代の地道な日々との対比で見せてほしかった。というわけで、重度のホークスファン以外にはおススメできない作品。2020/05/16