出版社内容情報
アラスカに魅せられた写真家・松本紀生が記録したアラスカの美しき風景と動物。人気写真家・松本紀生による雄大かつドラマチック、そして美しくも過酷な生態系を刻銘に記録した写真集です。
内容説明
オーロラ、ザトウクジラ、アラスカヒグマ、オオカミ、カリブー―アラスカで生きる動物たちの息づかいまでも聞こえてくる。23年間、アラスカに通い続けて撮影した美しき自然風景と野生動物たち。
著者等紹介
松本紀生[マツモトノリオ]
1972年、愛媛県松山市生まれ。写真家。立命館大学を中退し、アラスカ大学へ編入、のち卒業。写真とキャンプスキルは渡米後に独学で習得。現在では年の約半分をアラスカで過ごす。その活動はTBS『情熱大陸』、中学道徳の副読本、米国『ナショナルジオグラフィック』のドキュメンタリー番組や雑誌などで紹介される。著書多数。日本滞在中はスライドショー「アラスカ・フォトライブ」を全国の学校や企業などで行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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やすらぎ🍀
164
妖精舞い降りるアラスカよ。もうすぐ夜が明けるというのになぜ常に姿を変え輝き続けるのか。朝雲の切れ間から射す光に虹飛沫が照る。水面に沈む間際の鯨の背びれが海底から羽ばたいた大きな黒鳥となり生命の滴を落としていく。北限の花びらも夏を愉しむ。アラスカヒグマと目が合ってしまったではないか。大きな口を開けて叫んでいる。私たちの居場所ではないということか。キツネは陽射しに瞑る。カリブーの大群が湿地の恵みを渡る。草原は可憐に染まり短い秋を深めていく。赤く染まる山夜が静かに訪れる。一つとして同じもののない星に生きている。2023/02/12
絵夢
1
図書館本 素晴らしい自然。風が届きそうなそんな写真がいっぱいでした。2018/03/15
の
1
アラスカをテーマにした写真集。23年間アラスカに通い続けて撮影した美しき自然風景と野生動物たちの姿に、当時の撮影状況を振り返るエッセイを付属。人間の営みを拒む極北の厳しい環境では、ヒグマやオオカミといった人間よりはるかに大きく、屈強な生物がヒエラルキーの頂点に立つ。彼らもまた、過酷な環境で生き残った手つかずの自然の一部であり、微動だにせずそこにとどまり続ける純粋さは、奇跡のような出来事であるにもかかわらず、アラスカでは日常風景の一つに過ぎない。人類の自然に対する畏敬の念はこういった広大さによって生まれる。2018/02/14