内容説明
「他に壊した物はありませんか?」桃子から届いた返信に、改めてごめんなさい、とメールを打ち返した。「仕方ないんじゃん」安部は、僕の失態を嬉しそうに笑いながら、新宿の人ごみをかきわけて行く。二十六歳の僕。同棲していた彼女と別れた今も一緒に住み続け、アルバイトをしながら芝居をしている。だけど、そんな僕にも家族がいて、友達がいる。後戻りが出来ないからこそ、今、その事実がイタイ―。淡々とした出来事の中にも、あったかさを憶える、青春小説の新しい定番。
著者等紹介
町田弘行[マチダヒロユキ]
1980年生まれ。日本大学芸術学部卒。2005年に大学の同期を中心に「蒲公英倶楽部」を結成、殺陣を用いた芝居活動をつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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