内容説明
ちょっといろいろあって人生に絶望した「僕」―山口ツトムは、今日はこれから死のうと決意した。お昼でバイトを切り上げ、ばあちゃんに最期の挨拶を済ませると、海を目指してバイクを走らせる。銚子へと続く道の中ではさまざまなことを考える。しかし、期待したような劇的な変化や出会いもなく、目的地である海に到着。その雄大な眺めに世界の大きさを実感した彼は、地球との融合を試みるが…。ドラマチックなことが起こらない現実と、奇妙なユーモアと哲学を盛り込んだ虚構が交錯する。不可思議な世界観が魅力に満ちた、小規模な冒険物語。
著者等紹介
久永勉[ヒサナガツトム]
1976年千葉県生まれ。高校卒業後、職を転々としながら、バイクによる24時間ツーリングなどの一人旅を繰り返しつつ、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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