内容説明
ヨーロッパのレースの美しさに憧れ、その技術を学ぶために単身で海を渡った日本人女性・リサ。レースを一生の仕事と決め、向学心に燃える彼女を、しかし大きな不幸が待っていた。滞在ビザの不備からベルギーを追われ、鈍行列車に乗ってパリへ流れ着いたリサは、やがて生活のために、たったひとつの財産ともいえる帰国のための片道航空券を手放してしまう…。海外で生きる女性の躓きと転落を、独特の感性で綴ったエキゾティックなヒューマン・ストーリー。古の美しい町並みに冷たく拒絶されたリサは、どこへ向かえばいいのか…。
著者等紹介
森美代志[モリミヨシ]
1937年生まれ。鳥取県出身。OLを経て、「第3期東映ニューフェイス」として女優に。1950年代後半にスクリーンで活躍したのち、結婚。1980年から約3年間、ベルギーで留学生活を送り、帰国後はその経験を活かしベルギーのレース素材を扱うお店及び教室を開く。現在は事業からは引退し、女優としての経験や海外で培ったセンスを文筆に注ぎ、『リサ』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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