内容説明
「お祭り」といえば心躍る華やいだ催しが一般的に連想される。しかし元来のお祭りは、峻厳で山紫水明な自然界に宿る精霊を、依代を介して招霊し祝う「宗教的儀式」である。人は集落(郷)を作って生活しているが、そこには必ず精霊と一体化する神社の設営があり、神々を祀る集落の道筋は「お祭り街道」さながらにも見える。本書はそれらの街道をたどり、それぞれのお祭りの背景となっている信仰、文化、精神に言及。さらには、その土台となっている“日本人の思想ルーツ”まで紐解いていく。
目次
人の集いと和の宗教
人は神を如何に認識し、又如何に対応したか
神の国の起源
神・仏の宿る地の縁と、戦神とされてしまった諏訪大社・国津神
山岳信仰の興隆と、山の恵みの木曽美林
信仰心の拠り所・善光寺仏
伊那谷発展の根拠地・飯田そして伊那
日本を東西に二分するかの交通の要衝・高原諏訪盆地
信濃を縦走する古代からの道
古代を物語る伊那谷の遺跡〔ほか〕
著者等紹介
中川英雄[ナカガワヒデオ]
福島県立医科大卒、東京大学医学部にて医学博士、臨床生化学専攻、ベルギー・カトリック・ルーヴァン大学医学部での招聘研究2年、旧国立東京第一病院(現国立国際医療センター)、国立東京病院内科勤務、主に臨床生化学研究室を主宰し国際的学術研究に従事、内科医長。定年退職後は民間病院を転々、また南京中医学大学にも在籍、移り変わる昨今の医療現場に学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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