内容説明
養蚕と製糸業は近代日本を作り上げる重要な役割を果たした。それから現在まで、養蚕がシルク、生糸を作ってきたことは変わらないが、この100年の間、養蚕業と製糸業は、世界の景気動向に翻弄され、大きく変化した。そして、現在の養蚕業の1年を追い、記録として残したものが本書である。
目次
第1部 春蚕を中心とする養蚕の終始
第2部 夏蚕以後
第3部 養蚕の習俗
著者等紹介
長谷部晃[ハセベアキラ]
1942年3月埼玉県北埼玉郡大越村大越(現加須市大越)に生まれる。1948年~1964年大越小学校、大越中学校、不動岡高校、早稲田大学教育学部卒業。1964年~2002年埼玉県立秩父高校、深谷高校、寄居高校教諭(社会科)。1977年~1997年寄居町史調査専門委員。2003年~2005年東京成徳大学深谷高校非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Sanchai
3
4年ぶりの再読。秩父では最近まで回転まぶしを使って上蔟やっていたんですね。高齢化、限界集落化とともに失われていくこうした地域の習慣を記録に残しておく取組みの重要性を改めて認識。1930年には1万世帯あった秩父郡の養蚕農家は、2005年には36世帯に減少、ここで紹介された稚蚕共同飼育所は2006年で閉鎖されている。そして何よりもこの養蚕に従事する人々の中に若い人はまったくいない。巻末の春蚕飼育標準表(埼玉県)、養蚕カレンダー等も有用な資料。2014/11/16
くらーく
0
どんな産業もそうなのだろうけど、なかなか大変そうね。たんぱく質の大量培養と養蚕という意味で読んでみたけど、生半可な気持ちでは。。。2016/03/18
nawatobi
0
観光や産業遺産ではない記録集。秩父神社に蚕のお祭りがあることからも盛んであったことがうかがえます。2013/08/04