内容説明
「おれは山に逃げる」松前藩の支配のもと、コタンから石狩川河口の漁場に移住させられた少年イキツカは、ある夜、家族にだけ、決意を語って旅立った。森でむかえる孤独な冬。小屋でひとり山のカムイ(ヒグマ)のことを思うと、イキツカの心臓はトクトクと高なるのだった…。小学校高学年から。
著者等紹介
相川公司[アイカワキミツグ]
児童文学作家。1941年、北海道勇払郡占冠村生まれ。主にアイヌ民族にかかわる創作を続ける。著書に『カムイコタン祭りに』(ことりのほんばこ・新風舎)“平成18年度青少年感想文コンクール北海道指定図書”がある。児童文学個人誌『あらやま』発行。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」会員。旭川市在住
鈴木隆一[スズキリュウイチ]
イラストレーター。1977年、岩手県生まれ。北海道大学水産学部卒業後、アイヌ文化に魅せられ、日高の二風谷に移り住み、民芸品の製作・販売を行う。絵本『ちいさなくまのカムイのおはなし』が平成14年度「アイヌの伝統・文化を題材にした絵本の原作」最優秀賞を受賞(財団法人アイヌ文化推進・研究機構主催)。「真夜中のおくりもの」「いっぱいあるもの だれのもの」も同賞に入選。札幌市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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