出版社内容情報
夏休みに祖母のいる秋田を訪れた大学生の桃は、駅で陽気な幽霊に声をかけられる。「気づいたら幽霊になっていて、記憶がない」と言う幽霊を「ユズ」と名付け、ユズが持っていた地図をもとに一緒に宝さがしをすることになった桃は、少しずつユズの正体に気づいていく。懐かしい風景とともに、かつてのことを思い出していく二人。しかし、また別れのときが近づいてきて――。
内容説明
いつかは失うものへの想いを描く、ある夏の恋の物語。「こんにちは。見えますか」。祖母のいる秋田を訪れた大学生の桃は、駅で陽気な幽霊に声をかけられる。「気づいたら幽霊になっていて、記憶がない」と言いながら笑う幽霊が唯一持っていた「宝の地図」をもとに一緒に宝さがしをすることになった桃は、少しずつその正体に気づいていく。懐かしい風景とともに、かつてのことを思い出していく二人。しかし、また別れのときが近づいてきて―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪丸 風人
12
女子大生が不思議な出会いにときめく「二週間の冒険」です。心の故郷でやすらぐ夏を過ごすはずが、思いがけない出来事の連続に気持ちの揺らぎも想定外!私も驚き、慌て、共感して、気づけば物語の中に浸り切っていました。ペリドットは、石言葉や暗闇を照らす石って逸話が世界観にベストマッチ!物語のご当地、秋田の魅力も満載でした。とくに心に寄り添う風景や手持ち花火が舞う祭りの描写に目を奪われましたよ。意外な彼の正体や、手紙の秘密、怪しい女の振る舞いなど気になる要素に引き寄せられ、まさに一気読み!(対象年齢は13歳以上かな?)2024/11/22
史
3
夏と幽霊と恋。深刻さがありそうでなく、そこは読みやすい一方で起伏は薄いか。まあ夏の日に読むと少し得した気分にならるかな。まあ、まあ。2024/07/02
ふ菓子
2
一気読みです。二度と戻らない夏特有の風景や空気感がよく伝わってきて、せつなく幸せな気持ちに胸を締め付けられた。しっかり感動するのに所々笑えて飽きないし、よくある登場人物が死んで感動させる系じゃないのが良かった。この世界観を映像で見てみたい。ユズのキャラクターがいい。面白かったー!!2023/08/23
ヴィエセンタ
1
面白くて一気読みしてしまいました。最初の印象は「大人向けのジブリ作品」。大人になった主人公が昔の忘れ物を探す。その過程で「いなくなった人への思い」や「大切にしなければいけないもの」を思い起こさせてくれます。キュンとする恋愛にも胸をときめかせてください!2023/08/29
エミリー
0
幼なかった頃を思い出し、なつかしくなり、田舎に帰りたくなりました。ゆず君も素敵だけど、健二のキャラが最高でした。2023/09/04