出版社内容情報
全寮制の高校に入学した真菜は、ある女子生徒にひと目で夢中になってしまう。理子という名の彼女の存在によって、真菜の毎日は輝きはじめる。しかし、真菜にはずっと悩みがあった。高校の入学が遅れた理由、それは父親の事件があったからだ。父への怒りと、憧れや友情だけでは片付かない理子への思いを抱えて寮生活が続く中、問題を抱えるのは真菜だけではないことがわかって――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほたる
6
寮での生活の何気ない日常を描く。そこには友情も恋も悩みもある。ひとつひとつの会話はありふれたもので普通のことなのかもしれないけれど、とても愛おしくも感じる。大事にならなくても、ちょっとした浮き沈みがあって、それらもまた思い出になるでしょう。2025/01/16
ごま麦茶
5
1ヶ月遅れで全寮制の高校に入学した真菜。学校に馴染めるか不安な中、理子に出逢う。全寮制の、特に女子寮の、何気ない日々なんだけど、とても大切な日々。心理描写が繊細で丁寧で、とても美しかったです。ドロドロした気持ちが出てきたとしても、それも含めて。愛おしい日々のお話。2025/03/09