内容説明
忘れられない記憶、拭いされない後悔。もう会えないはずの“あの人”にもしもまた会えたら、伝えたい想い、あなたにはありませんか?大好きな犬をおいて旅立ってしまった少女、ある理由からクリスマスが大嫌いな女性、娘の結婚を祝うことができなかった男性、70年以上も愛する人を待ち続ける老婦人―さまざまな想いを持った人たちがこの店には迷いこんできます。あちらとこちらの世界をつなぐ、山奥の不思議な喫茶店の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
209
ギリギリねこねこ判定かな。生ある者と亡くなった人(動物)が立ち寄れる喫茶店って言う設定ね。生前の誤解が解けてお涙をお誘いする奴。特にファンタジー要素を用いてのそれは、ありきたりになりがちに思うので、入念な設定が必須かと思うの。伏線になりそうなものもあったけど、巧く使えないか。著者の水名月さんは若い方かと予想しますが、Googleさんに問い合わせても本書以外は出ず。作家業は廃業でしょうか? ガツガツしないほんわかした文体は悪くない様に思えました。伸びしろはありそうな気がするのですけどね(上から目線)。2022/08/19
Comit
68
Kindle Unlimited~山の奥、とある喫茶店「猫目堂」には、想いを伝えられなかったもの達が訪れます。『コーヒーが冷めないうちに』に似ていますが、制約が少ない分、お話が自由に描かれています。好きなのは「ダンデライオン」と「薔薇の名前」前者は、少女と犬の絆。後者は、先立つ夫の妻への愛に涙( ´•̥̥̥ω•̥̥̥` )過去から一年ずつ、現在へ向かうストーリーはよかった。猫目堂の秘密もそこで…(*´艸`)7つの短編、さっくり読める一冊です。2021/02/17
ゆきち
60
2025年にゃんこまつりに読んだ一冊。大切な読友さんが贈ってくれた猫本。とてもとても優しい気持ちになれる本でした。バスに乗っていると見知らぬ山の中に…運転手さんに『ここが終点です。このバスは回送になるので降りてください』と言われ、心細い気持ちで降りる主人公たち。次のバスが来るまでどうしようと迷っていると木の間に見えるレンガ造りの建物。そこは心をつなぐことができる雑貨も置いてある喫茶店。そこは心残りだった人やあの子たちと心をつなぐことができる不思議な場所。どのエピソードも心がほっこり温かく優しくなれました。2025/02/22
アクビちゃん@新潮部😻
60
【にゃんこまつり居残り】うちの子と同じ表紙の黒猫に呼ばれ、購入。山奥に「あなたの探しているものがきっと見つかります。どうぞお気軽にお入りください」と看板に書かれたレンガ造りの家がひっそり建っています。そこは、美味しく懐かしい味 に出会えるカフェ。「おすすめください」と、言ったら私の前にはどんな料理が出てきて、誰に会えるのかな?と、虹の橋を渡った先猫や大好きだったあの人、父の顔を思い浮かべる。忙しい日々に追われ、忘れそうになっている物を少し思い出させてくれたこの本の存在に、みんなも喜んでくれたかな? 2022/03/01
hirune
42
【Kindle】死に別れてしまった人や動物と束の間再開できて、心に引っかかっている無念の想いを伝えられる場所。切ないけど心が救われる優しいお話しでした。しかしラエルは海斗の面倒を見る天使的な存在で、老紳士の素性は明らかになったけど、インテリ美女と人形のような顔の可愛い女の子の正体は謎のままでしたね?2021/06/12