内容説明
美術大学で知り合い、無二の親友となったルリが突然、いなくなった。消えた彼女を捜すため、ルリの姉とともに金沢の街を奔走する。天真爛漫でいつもキラキラと輝き、周りを元気にしてくれる女の子だと思っていたルリの意外な一面。なんでも知っている、わかり合えていると思っていたのに…。判明する事実に驚き、つい抱いてしまう、一人だけ取り残されたような孤独感や信じていた親友への不信感。それでも彼女を求め、捜し続けるうちに、いつの間にか自分自身と向き合っていく。無意識にふたをしていた心の傷を乗り越え、成長する物語。第47回泉鏡花記念金沢市民文学賞を受賞した表題作のほか、「オキナワン・ラプソディー」を収載。
著者等紹介
河畑孝夫[カワバタタカオ]
1962年石川県加賀市山代温泉生まれ。金沢美術工芸大学日本画科卒業。横浜放送映画専門学院(現日本映画大学)卒業後、フリーの助監督として、テレビドラマや映画に従事する。1998年「浮舟」(源氏物語ミュージアムのための映画)で篠田正浩監督と共同脚本。同年帰郷後は、家業の酒販店を営みながら、写真や小説など独自の創作活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。