内容説明
東京の古ぼけたビルの一室にある誰もしらないような出版社『極東ジャーナル』の社員である葉山隆は、在日米軍情報機関の末端に籍を置く日系米国人だ。ある日、葉山のもとに神奈川県警外事課の警部補が、家出人の捜査の依頼にあらわれた。かつて米国大使館で書記官の秘書をしていた女性の息子が音信不通になったのだ。十四歳の少年はどこに消えたのだろうか―。六話の連作と書き下し掌篇を収めた大藪賞作家の傑作!
著者等紹介
五條瑛[ゴジョウアキラ]
1999年『プラチナ・ビーズ』でデビュー。2001年『スリー・アゲーツ』で第三回大藪春彦賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Rin
56
待ちに待っていた書籍化が本当にうれしい。短編ごとに日米地位協定やスパイにと、ぐいぐい読める。五條さんの本を読むと知ろうとしないこと、興味がない、で意識を向けてこなかったことに改めて意識を向けようと思える。日本とアメリカ、中国に北朝鮮。その関係や日本が持っている技術について。葉山さんを通して今の日本の立場を考えて、エディの言葉にアメリカの思惑いついて考えてしまう。それにしても今作は革命シリーズもちょびっと絡んでさらに嬉しい一冊だった。葉山の迷いや、今後の選択が気になり、洪のこれからも気になりつつの読了です。2018/12/19
ムーミン
35
読みやすい文章でした。国家間で起こっていること、考えると頭が変になりそうです。2019/02/24
しゃお
27
オンデマンドで購入していましたが、めでたく書店に文庫という形で並んでくれたのは素直に嬉しい。また、掌編が巻末についているのも電子書籍版やオンデマンド版を購入したファンへの嬉しいプレゼント。しかしその内容は・・・想像して喜ぶファンが多そうですね(笑)。でもこういう日常的なエピソードも時々読んでみたいです。2018/12/16
しましまこ
26
『Analyst in the Box 1』+書き下ろし掌編。電子もオンデマンドも嬉しかったけど、先生のご本が書店に並んでるのは嬉しいよ!!『掌編』the navy って言われてもな~(笑)。2018/12/16
み
22
鉱物シリーズを読み終えてしまったかも。葉山さんとエディさんのやり取り好きだわ。サーシャさんの革命シリーズも読もうかしら。2024/01/19