感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あーてぃる
2
N-I開発時、米のMB-3ロケットエンジンをライセンス生産した際の開発思い出話。 MB-3はソーデルタロケットのもので、米ロケットダインから技術提供を受け後の日本のロケットエンジン開発の基礎となった。 最後にお決まりの「この物語はフィクションで……」とあるが、これは本物だろう。著者略歴で身バレしているし。著者はおそらく、ご自分で書いた当時の技術ノートを見返しながら執筆されたのだろう。 提供元との良好な人間関係から、サットン本に載らないノウハウを手取り足取り教授された様子が目に浮かぶように描かれている。2020/06/26
かつきち
0
淡々と淡々とNロケットのライセンス製造の技術移転の様子をノンフィクション風に書いた小説でした。 最初のほうは池井戸潤みたいな悪役的な人がいたりエンタメ的なドラマがあるのかなという感じだったけど、そういうシーンもなく、アメリカの技術屋さんの描写が一番面白かった。 アメリカの「ここは適当でいいところ」「ここは死ぬほど慎重に多重チェックするところ」の割り切り方は何度見ても本当に凄い。 なんでも慎重になりすぎて疲れて品質が甘くなる最近の日本とは違う、この割り切りと選択の確かさは見習いたい。2018/08/13
海月
0
もはやノンフィクション。IHIとMHIとNASDAと米国企業デルタロケットがモティーフ。2018/05/03