内容説明
音無ゆかりは、依頼人の心に巣くう言霊を取り除く「鳴物師」として活躍する18歳。代々受け継がれる能力と、綾瀬、入来のサポートによって、次々と持ち込まれる難題に立ち向かう。しかし、様々な調査を進めるうちに、両親にまつわる悲劇的な過去が浮かび上がる。はたして彼女を悩ませるトラウマの真相とは?そして、音無家に宿る特殊能力の正体とは!?
著者等紹介
上野歩[ウエノアユム]
専修大学文学部国文学科卒業。『恋人といっしょになるでしょう』で小説すばる新人賞を受賞して作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おつまみ
80
友達、配偶者、親。人間関係の中で言えないことはたくさんある。いや、言えること自体が少ないとも言える。それを隠していくごとに、言いたいことは霧の中に隠されてしまう。それを取り戻すために、主人公のゆかり達が行動するのだけど、人間言いたいことはすぐに言わないと、心の奥底にしまってしまって、なかなか言えなくなってしまうのが不思議である。それは言うとストレスがたまってしまい、先延ばしすることでストレスを緩和させるためだ。簡単に言えることこそ、一番言葉にして出すのが難しい。2021/05/19
はつばあば
65
人間の苦悩とはそれほど深いものかといぶかしむ面もあるが、龍神の末裔が龍神を天上に返すべく言霊集めるなんて発想は面白い。が、なんとまぁ導入部分の長い事!。若い子ならいざ知らず、老い先短い者にとっては「ちゃっちゃと深みに持って行ってよ!」と。途中で読み友さんのお嬢さん向きかな・・。ケチが幸いして・・最後まで読んで良かった。続きが気になる(#^^#)。しかし・・次巻もこれだけまどろっこしいものなら・・。次巻が出たらそっと、最後数頁のみ良とか、全部良とか囁いて下さい。2017/07/10
小太郎
13
表紙の女性に惚れて購入୧⍢⃝୨⚑゛内容は( ̄^ ̄゜)私にはむかない2017/01/27
oz
7
人が抱えているトラウマを主人公の少女が解き放っていくという短編連作。おどろおどろしい内容かと思いきや、どちらかと言うと癒し系。サクサク読めるし、登場人物のキャラも立ってるから、シリーズ化に期待。鳴物師という設定も新しくて面白い。青春ミステリー系が好きな人は楽しめると思う。2017/02/06
紅羽
6
人の心に巣食う言霊を取り除く鳴物師の少女、音無ゆかりが様々な人の依頼に寄り添い解決していく物語。短編形式なので読みやすく、後半から彼女の両親の過去が明らかになっていき、やがて彼女の宿命と向き合う展開は結構テンポが早くて隙間時間の読書のつもりが、ついつい一気読みしてしまいました。2023/10/18