感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
きさらぎ
48
ブラジルでのHIVのジェネリック薬に絡む事件と日本での医療過誤事件が交互に語られる。ブラジルの衛生状態や治安の悪さ・貧困の描写には胸が苦しくなる。最後は一本の線に繋がりスカッとするのだが、どうも著者の文体が読みづらい。突如主語が変わってたりして癇に障る。わかってるんだけど話が面白いので読んでしまう(笑)2016/05/02
kei@名古屋
27
この作者さんを、すごくすごく応援しているんですけど、二つを盛り込んでしまったが故に二つともが、、、一つを中心に書いて欲しかったなぁと思う。次にも期待。レーベルを変えると良いのかなぁ???2015/08/24
Pil
15
医療ミスで子を失った父母は事実を隠蔽する卑劣な医師に本人訴訟を提起する。事実を明らかにする為読み慣れない医療書と格闘する父母の姿に胸が熱くなる。と一方で、話はブラジルでのジェネリック薬を巡る闘争やファベーラにおける医療の現実が同時進行で描かれる。関連性の無さそうなふたつのストーリでもあり若干内容がぼやけるが、さておき共に現実に起こりえる話だろうと思うと命を扱う医師という仕事の重みを改めて考えさせられる。2020/09/18
シロー
11
日本の医療裁判とブラジルのHIV薬に絡む陰謀が同時進行。日本編では素人が弁護士も立てずに大学病院と渡り合い、特に法廷場面では素人とは思えない。ブラジル編はあまりに荒唐無稽で、現実にこんなことをしたらブラジル政府は国際社会から袋叩きにされそう。唯一両編に登場する主人公の気持ちの移り変わりがイマイチ意味不明。等々気になる点もあるものの、どちらの話も引込まれる内容で面白かった。折しもリオ五輪で盛り上がったがファベーラの現実はかくも厳しいものなのか? ブラジル編で子供が病死する場面の気持ち悪さはかなりの衝撃度。2016/08/24
レッドキャップ
7
昨今の医療現場の危機と重なって、「なんだかこんな時期に重いテーマ読み始めちゃったなぁ」となかなか読み進みませんでした。 物語が半ば過ぎ、いよいよ終盤に差し掛かったところでようやく読了が見えてきたのが、この本を手にして約2ヶ月ほど経過した頃です。 大きくは国内と異国ブラジルで2つのストーリーが同時進行しますが、共通することは、真摯に医療と向き合う人が強く持ち続けるのは、ただとにかく一人でも多くの人を救いたいという純粋な心…かと。2020/06/14




