感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
erie
4
西のカトリックと東の禅に生涯を捧げている聖職者たちの宗教交流。この分野に詳しくないのでかなり画期的に見える。前に書いたポリアンナしかり、一般レベルの信仰は自分の信仰が正しく、他人の信仰は誤りであり愚かであると記述されがちで、人間を救うのが目的のはずの宗教なのにと違和感があったが、本書の宗教者は芯に相手を理解し学び、より高次の精神的な深みを探究しようとしているように見える。書内で科学や理論は否定されがちだったが、人類がとるべき道について個人的体験による探究だけでなく客観的な理論化もできないだろうか。2019/01/25