内容説明
いのちの電話相談員などをつとめた著者が、心理臨床の現場での悩みを克服するために吉本隆明の大作『心的現象論序説』と『本論』を読み解いた一書。出来る限り平易な解説を心がけつつ、現代の心理療法の潮流や三木成夫の発生学などを踏まえて対人関係論の観点に立ち、人の心のあり方を問い、さらに児童虐待、ひきこもり、自殺願望から臓器移植問題などの難題にも挑む。
目次
第1章 “心”をどうとらえるか
第2章 “心の不調”とは“対人関係の不調”のことである
第3章 “心理療法”を“対人関係”の視点から読み解く
第4章 『心的現象論』には知恵が詰まっている