内容説明
山田勢児の焼く志野は美濃の山中の香りがする。そこは岐阜県多治見市の周りに広がる自然が豊かなところで、あたり一帯には桃山時代に志野や織部、さらに黄瀬戸などを焼いた窯跡がいくつも残されている。勢児は、その地に桃山時代のものと同じような半地下式の窯を築き、美濃の山中からとれるもぐさ土をこねあげて、四昼夜にわたる炎熱の窯のなかで焼く。こうして、勢児の手にかかると、土の塊が志野や黄瀬戸などの見事な玉器に生まれ変わる。この写真集は、そのなかの一部の作品を紹介したものである。
目次
茶碗
壷
花生
生ける
水指
香炉
酒器
置物
食器