内容説明
敗戦直後、樺太在住日本人の生活は混乱に陥った。進駐してきたソ連軍の暴行、略奪、強姦などの恐怖体験、そして北海道への帰国まで、戦争と生活の貴重な体験を克明に描いたノンフィクション。
目次
第1部 郷愁編―背に鳴るは父の遺骨よ(電報;出発;敷香 ほか)
第2部 風雲編―奪われしわが心の古里・樺太(徴兵検査に甲種合格;ついに太平洋戦争に突入;ヤルタ協定 ほか)
第3部 動乱編―サハリン抑留七百九十八日(風雲;怒涛;帰国)
著者等紹介
松田静偲[マツダセイシ]
本名、松田勝義(まつだかつよし)。1920年、北海道爾志郡乙部村にて出生。1923年、母に伴われて樺太に渡る。1934年、樺太公立好仁尋常高等小学校高等科卒業。同年、好仁村役場に就職。1937年、落合町王子製紙工場に転職。1941~1944年、現役兵として樺太上敷香国境警備部隊勤務。1945~1947年、サハリンに抑留。1948年、国鉄に就職。1975年、定年退職。1973年、国鉄永年勤続功労者北海道代表の一員として宮中にて賜謁を賜る。1976年、第10回北海道新聞文学賞佳作、1978年、第25回全国交通人総合文化展短歌の部最高賞、1993年、明治神宮記念総合短歌大会入選、1999年、鉄道文学大賞随筆部門最優秀賞、2006年、道新マイブック佳作。鉄道林同人、全国鉄道文学会会員、江別市文化協会監事、元全国樺太連盟理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。