内容説明
「市長を呼べ!!」今日も怒号が飛び交う市役所窓口…市役所職員の奮闘ぶりをペーソスたっぷりに描きあげた本邦初のお役所小説。
著者等紹介
関名ひろい[セキナヒロイ]
昭和18年生まれ。明治学院大学経済学部を卒業後、神奈川県内の市役所に就職し、37年間の大半を、住民と身近に接する窓口業務に携わり、定年退職。現在は神奈川県在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rokoroko
16
市役所の窓口業務のお話。さまざまな人が来るから仕方ない苦情。何度も通うのは大変な市民。読んでて苦情言う側に肩入れしてしまい正当な主張している著者の方が嫌になってしまった・・「前回来た時これも必要って言わなかった!」と何回も色々たらいまわしにされて不愉快になった人よんではいけません。2022/06/07
Mumiu
11
生きづらさを感じている人、自分を大切にできない人がいる。傷ついた時に「自分は蔑ろにされてる」と思っちゃう人もいる。「わたしのしんどい気持ちをわかってよ!」が爆発したとき、矛先にする相手はアブない人にはならない。ぶつけたら倍以上になって返ってくるからね。で、ぶつけやすい相手って誰?となったらそりゃ自治体の職員さんとか、学校の管理職とか…。その自治体窓口職員の方の奮闘記、というおはなし。ちゃんとしたハンコを作ってもらって印鑑登録はしましょう!しんどいことは小出しにして泣き言を言える相手を身近に作ろうね!?2013/07/09
zanta
5
実は私め、役所窓口でのクレーマーです。普段どちらかと言えば大人しい方なのに、市民課や国保窓口に行くと怒りやすくなります。なんでかなあ。カチンと来てしまうのです。多分コンプレックスの裏返しなのでしょう。なんといっても公務員さんは「勝ち組」ですから。随分困らせたんだろうな。作品はアハハという感じですが、反省して、もう怒らないようにしようっと。今まで怒ってしまった窓口の方、ごめんなさい。2012/10/10
141165
5
図書館でタイトルが目にとまって、借りてみた。役所ってもっとすべてがマニュアル化していて、対応に困ることなんてないのかと思ってた。でも、よく考えてみると、出張所の業務って少人数で多岐に渡るから大変ですよね。フィクションでも、エッセイ感覚で読めました。私はなかなかおもしろかった。2011/07/02
Akiki
4
まずはともかく、この本を最後まで読み切った自分を褒めたい。「フィクションです」と注意書きがしてあるけれど、どう考えてもフィクションじゃないでしょ?これって完全に親方日の丸で民間意識と隔絶したところで働いてきた人の自己陶酔型回顧録、すなわち言い訳帖でしょ。昔、免許を取って一番嬉しかったのは「これで市役所まで行きやすくなった。近くの出張所に行って不愉快な思いをしなくて済む」だったことを思い出したわ(苦笑)気に入らないからって住民に塩を撒く役人が許されると思ってる時点で論外。全章に異論あり過ぎでもう無理。2014/12/09