内容説明
この手の中で果てたマウスの重みに耐えられず研究室を飛び出した三年前の秋。あの花は咲いていなかった。葉さえもすでに落としていたというのに。夏の盛りには鮮やかな色を付けていたであろうその花が、僕の中心に絡み付いて離れない―。展示された二枚の絵が、あの日のすべてを物語っていた。
著者等紹介
明石京夕[アカシキョウユウ]
福岡市在住。グラフィックデザイナー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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