目次
第1章 “教育”という謎
第2章 ドゥルーズ=ガタリの自然理論の再構成
第3章 ドゥルーズ=ガタリの社会理論の再構成
第4章 自然‐社会‐教育理論の構築
第5章 自然‐社会‐教育理論にもとづく“教育”の再定義
著者等紹介
森田裕之[モリタヒロユキ]
1967年東京都生まれ。2002年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(教育学)。京都大学教育学部研修員。2003年名古屋芸術大学短期大学部専任講師。2006年名古屋芸術大学短期大学部助教授。2007年~現在、名古屋芸術大学人間発達学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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堤
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近代までの教育学は、前人間的なものを人間へと「発達」させる面ばかりが強調されてきた。筆者は、これをヘーゲル弁証法由来のものとし、ニーチェの価値転換に基づく「生成」や、バタイユの留保なきヘーゲル解釈に基づく「再生」といった概念を導入することによって、教育の定義に新たな深みをもたらそうと試みる。そして、その際に援用されるのがドゥルーズ=ガタリのシステム論である。しかし、筆者の定義では子どもと教師の関係性といった「他人への意図的な干渉」という教育の側面が希薄である。とはいえ、本書の教育学に対する功績は大きい。2013/08/14