感想・レビュー
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bapaksejahtera
6
表題からは現代のカタカナ外来語の趨勢と将来展望について述べるかと思ったが、内容は専ら我が国近代の西洋語訳出の分析とこの日中比較が中心で、やや期待を裏切った。字数を格段に浪費する外来語が日本語全体の用語法を今後どの様に変性していくか、推論してくれるのか期待したのである。本書からは、漢字の造語力の優位(しかし造語要素となる「漢字」までは原則として造らない。我が国字 「腺」は例外だが単独使用ない)や明治の新語は漢籍の教養ある人々が担い手であったが、現代のカタカナ語はむしろ一般人が担い手である所、興味を覚えた。2020/11/06