内容説明
「平和なくしてこの教育もなく、この子どもたちのいのちもないということをおもう。人間のねうちを、ほんとうに平等に大切にする世の中であるならば、きっと平和がまもられるにちがいない。この子どもたちも完全にまもられるにちがいない。」戦後の長崎で、知的障がい教育・福祉の実践家として、家族ぐるみで苦闘した詩人教師。
目次
序 出会いと永別
第1部 幼年期から大学生時代まで―一九〇七(明治四〇)年~二七(昭和二)年(詩人教師・近藤益雄の詩心のふるさと―平戸の歴史と自然;学童期;中学生時代 ほか)
第2部 戦前の教員としての歩み―一九二七(昭和二)年~四五(昭和二〇)年(「私は子供をまるで花のやうに愛してゐた」―都市近郊の小学校での代用教員として;山峡の小学校で―生活綴方教育への目覚め;離島への“不意転”と生活綴方教育の実践―小値賀尋常高等小学校 ほか)
第3部 戦後における教育と福祉の実践―一九四五(昭和二〇)年~六四(昭和三九)年(軍国主義教育への反省と民主主義教育の模索;「生活理想」にもとづく民主的な学校をめざして―田平小学校の校長として;「木々のみどりのように、いのちあふれてのびてゆけ」―口石小学校の知的障がい児学級「みどり組」の担任となる ほか)
著者等紹介
清水寛[シミズヒロシ]
1936年生まれ。東京教育大学教育学部特殊教育学科卒業。埼玉大学名誉教授。全国障害者問題研究会顧問。主な著書:『セガン 知的障害教教育・福祉の源流』全4巻(日本図書センター、2004年、編著。第24回社会事業史学会文献賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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