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出版社内容情報
ミニチュア・スコアの最新刊。自作やグレゴリオ聖歌等からの引用が多く、引用に関しては解説者作成の「構造表」を付す。
作品番号を付された最後の作品。アメリカ亡命後、ピアニストとしての絶え間ない演奏活動の合間に、ドイツ軍の進撃、パリ陥落などのニュースに心を痛め、命を奪うことになった不治の病と闘いながら、驚異的な集中力で作曲が進められた。第1曲には交響曲第1番、第3番、絵画的練習曲の「鐘」、組曲第2番からの引用が認められ、第3曲ではロシア正教の鐘の響きから始まり、グレゴリアン・チャントのディエス・イレと「晩祷」第9曲からの引用が全編を貫き、最後はふたたび交響曲第1番からの引用で締め括られる(引用に関しては解説者作成の「構造表」を付す)など、人生の総決算とも言うべき色合いに満ちている。ニューヨーク郊外にあった別荘の近くには、振付家のフォーキンが住んでおり、ホロヴィッツらとともに作曲家の試演を聴き、バレエ化を構想したと伝えられる。初演は1941年、オーマンディが指揮するフィラデルフィア管弦楽団によって行われた。
楽曲解説=森垣桂一/第1曲 Non Allegro/第2曲 Andante con moto/第3曲 Lento assai
【著者紹介】
作曲家、国立音楽大学教授、2015年4月より同大大学院副委員長兼務。東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。池内友次郎,矢代秋雄,三善 晃,尾高惇忠各氏に師事。1975年よりパリ国立高等音楽院で音楽理論と作曲を,アンリ・シャラン,ジャン・クロード・アンリー,オリヴィエ・メシアン各氏に師事。第42回日本音楽コンクール作曲部門第1位受賞。第27回ヴィオッティー国際音楽コンクール作曲部門入賞ほか。1998年,サンクトペテルブルク音楽院オペラ・シンフォニー指揮科卒業。指揮を高階正光,ヴラジスラフ・チェルヌシェンコ,ユーリ・ガマレイ各氏に師事。