出版社内容情報
《伊邪那岐・伊邪那美》に続き、日本伝統音楽の特徴が豊富な楽想は、洗練されたピアノの響きに彩られ、神話の世界を鮮明に描出。
古事記上巻より天地創生の神話を題材とする既刊《伊邪那岐・伊邪那美》に続き、本作《天の岩戸》は、アマテラスがスサノオの狼藉ぶりに業を煮やして天の石屋戸に籠り高天原が闇に閉ざされるところから、アメノウズメの神遊び(神懸かり)を見て大笑いする神々の声を聞き、戸を開きかけたアマテラスがとうとう引き出され暗闇となっていた世界が再び光で満たされるところまでが歌われる。演奏時間約15分、単一楽章の作品。前作と同様に古事記の原文をそのまま歌詞とする。日本の伝統音楽の特徴をふんだんに取り入れた楽想は、洗練されたピアノの響きに彩られながら神話の世界を鮮やかに描き出す。本作は舞や所作などの演出を伴うシアターピースとしての上演も想定されている。
2011年、島根県芸術文化センター「グラントワ」の委嘱により作曲され、グラントワ合唱祭2011~古事記編纂1300年記念 琉球舞踊と石見神楽の共演~にて初演された。(指揮:栗山文昭/ピアノ:寺嶋陸也)
単一楽章
【著者紹介】
作曲:作曲家・ピアニスト。東京藝術大学音楽学部作曲科卒、同大学院音楽研究科修士課程修了。オペラシアターこんにゃく座での演奏や、1997年東京都現代美術館でのポンピドー・コレクション展開催記念サティ連続コンサート「伝統の変装」、2003年パリ日本文化会館における作品個展「東洋・西洋の音楽の交流」などが高く評価され、2006年にはタングルウッド音楽祭に招かれボストン交響楽団のメンバーと自作を含む室内楽を演奏した。作曲のほか、ピアノ演奏や指揮、音楽監督など、活動は多方面にわたる。