内容説明
神に捧げられた不滅の名盤。そのルーツ、制作過程、謎、影響を克明に描く迫真のドキュメンタリー、ついに邦訳登場。
目次
イントロダクション 「こんなにすべての準備が整ったのは初めてだ」
第1章 マイルス以前、マイルス以後
第2章 黄金のカルテット
第3章 1964年12月9日:『至上の愛』の創造
第4章 1964年12月10日:2回目のセッション、勝利の年
第5章 アヴァンギャルド―善なるものへ向かう力
第6章 脈々と受け継がれる『至上の愛』
エピローグ 扉を開ける
著者等紹介
カーン,アシュリー[カーン,アシュリー][Kahn,Ashley]
音楽ジャーナリスト、編集者として「ローリング・ストーン」「ニューヨーク・タイムズ」「MOJO」などをはじめとする雑誌等で活躍するほか、テレビやラジオの音楽番組の制作・編集にも携わっている。アメリカ、ニュージャージー州在住
川嶋文丸[カワシマフミマル]
1947年札幌生まれ。1971年東京外国語大学英米語学科卒。レコード会社BMGに勤務してジャズの制作などに携わったのち、レコード・レーベル「カプリネット」を設立、執筆・翻訳活動に従事する。現在は音楽&映像ソフトのデータベース会社に勤務。訳書に、ミュージック・ペンクラブ賞ポピュラー部門最優秀出版物賞を受賞した『クリフォード・ブラウン天才トランペッターの生涯』(音楽之友社、2003年)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Ichiro Toda
3
ジョン・コルトレーンのA Love Supremeがどのような経路をたどって制作されたか。彼の生い立ちからキャリアーなどを経てジョン・コルトレーンに迫る記念碑的な作品。個人的には一番印象に残ったのは、A Love Supremeがクラッシック音楽のように振る舞い、現在でも解釈の問題を含んでいることだと思う。この組曲をカバーしている作品がある時を境に出始め、今ではある程度の数カバーならぬリインタープレッションされているという過程が面白いと思う。楽曲のパワーに負けぬ筆力で音楽を描ききり、一冊にまとめた良書。2015/03/09