出版社内容情報
寡黙で、控えめな、しかし魅力に満ちた音詩―――
とても少ない音の数で、絶妙な音の繋げ具合を紡ぎ出し、単純なつくりのピアノ小品や歌曲を書いたスペイン近代音楽の至宝、フェデリコ・モンポウ(1893~1987)の生涯と作品解説を豊富な図版とともにまとめた本格評伝。
カタルーニャの都バルセロナに生まれ、海に親しみ、鐘の音を聴いて育った思索的な青年は、ピアニストとして注目を集めるもパリで作曲家として開花。フォーレやラヴェル、サティ、六人組からインスピレーションを受けつつ独自の音楽を追求。各界から称賛され、パリ社交界でもてはやされるが、深いスランプに陥ってしまう。しかし、その数十年後には「再出発」が待っていた。
グラナドス、ファリャ、ラローチャ、ビニェス、セゴビア、ヴァレリー、ピカソ、ストラヴィンスキーといった同時代の音楽家・文化人との交流、そして、禁断の恋愛……彼が作り出した「静寂の調べ」の背景にあるものとは?
内容説明
寡黙で、控え目で、しかし魅力に満ちた音詩。スペインの「ピアノの詩人」待望の本格評伝。地中海、カタルーニャ、フランス、ピアノ、そして、「再び始めること」―えもいわれぬ音世界の背景にあるものとは。
目次
第1章 家系、生誕、幼少期(1893‐1910)
第2章 最初のパリ滞在とその後(1911‐1919)
第3章 第二のパリ時代:最初の成功(1920‐1925)
第4章 パリ時代後半:長引くスランプ?(1926‐1940)
第5章 バルセロナ時代(1941‐1956)
第6章 結婚以降(1957‐1971)
第7章 晩年(1972‐1987)
著者等紹介
椎名亮輔[シイナリョウスケ]
1960年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化博士課程単位取得満期退学。パリ第8大学音楽学部博士準備課程をへて、ニース大学文学部哲学科博士課程修了。哲学博士取得。東京大学助手、パリ第3大学講師、リール第3大学講師をへて、現在は同志社女子大学音楽学科教授。『デオダ・ド・セヴラック 南仏の風、郷愁の音画』(アルテスパブリッシング)で第21回吉田秀和賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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