出版社内容情報
今も世界中にファンを持つロシアのピアニスト、エミール・ギレリスの生涯。当時ソ連の体制の中で広がり今日に至る、誤ったギレリス像を覆すもの。日本版のみの人名、曲名索引、詳細ディスコグラフィ付き。
20世紀のもっとも偉大なピアニストの一人であり、日本にもファンが多いギレリスについての本。著者の言葉によれば、ねじ曲げられたギレリス像が世の中で信じられているそう。だからこの誤ったギレリス像を生み出した「著名」なソヴィエトの批評家たちと、著者は果敢に論争を展開する。このピアニストの生涯にわたって、未だ知られていない事実を紹介し、社会の変化の中でのギレリスの芸術と、この芸術家の運命について思いを凝らす。大部分の資料は、本書で初めて公開されるもの。プライベートからコンサートまで、珍しい写真が多数収められていることも特筆されます。2007年にロシアで発売され、チャイコフスキー・コンクールの裏側やソ連体制の暴露とともにたいへん話題となっています。
第1章 人生のはじめに
第2章 先生とリンゴ
第3章 トカチ先生の音階練習
第4章 最初のコンサートとトカチ先生の“神託”
第5章 レインバリド先生
第6章 二人の著名な音楽家との出会い 第7章 モスクワでの出来事、再び故郷オデッサへ
第8章 音楽の歴史のなかへ――全ソ・ピアノ・コンクールでのギレリス
第9章 新しいプロレタリア・スタイル?!
第10章 ギレリスをめぐるコンクール後の闘い
第11章 演奏法の恐ろしい災難――イデオロギーに翻弄されて
第12章 初めての録音
第13章 音楽院卒業
第14章 芸術を育んだモスクワ、 ネイガウス先生のレッスン
「コラム1」育成、教育と、その他の問題 第15章 ウィーン国際音楽コンクール、クレンペラ―との出会い
第16章 センセーションを巻き起こしたブリュッセルでのコンクール
第17章 宿命的四〇年代
第18章 ネイガウスの逮捕とギレリスの勇気
第19章 平和な時代のエピソード
第20章 アメリカの発見
「コラム2」ギレリスが直面したソビエト体制(創始者たちの決め方について)
第21章 演奏旅行の日々
第22章 母国での出演
第23章 審査員席にて
「コラム3」驚くべき改変
第24章 第三回チャイコフスキー・コンクールのことなど
第25章 ネイガウスの語るリヒテルとギレリスについて
第26章 ソビエトの音楽家
<ランク評>
「コラム4」作家アスターフィエフ(一九二四―二〇〇一)の「ギレリス」
第27章 ギレリスのレパートリーは狭いだろうか
第28章 「ぼくは、今より演奏回数を少なくすることはできない!」
第29章 ギレリス的<調和の世界>
第30章 ギレリスとの思い出
第31章 ありのままの人柄
第32章 彼を知ること――それは彼を愛すこと
第33章 コンサート出演年表
第34章 ギレリス亡きあと
【著者紹介】
ロシアの音楽ジャーナリスト
内容説明
没後四半世紀をへた今も、音楽史に燦然と輝く天才ピアニスト。時代に翻弄されながらも、世界が認めたエミール・ギレリスの真実。日本版独自の詳細な「ディスコグラフィ」付き。
目次
人生のはじめに
先生とリンゴ
トカチ先生の音階練習
最初のコンサートとトカチ先生の“神託”
レインバリド先生
二人の著名な音楽家との出会い
モスクワでの出来事、再び故郷オデッサへ
音楽の歴史のなかへ―全ソ・ピアノ・コンクールでのギレリス
新しいプロレタリア・スタイル?!
ギレリスをめぐるコンクール後の闘い〔ほか〕
著者等紹介
ガルドン,グリゴーリー・ボリーソヴィッチ[ガルドン,グリゴーリーボリーソヴィッチ][Gordon,Grigory]
1935年、モスクワに生まれる。同市のクラースナプレースネンスキー地区の幼児音楽学校(イー・マジャーロヴァのクラス)で学び始める。その後グネーシン記念10年制音楽学校で、ヴェー・リストヴァーのクラスを卒業し、グネーシン記念音楽大学のゲンリッヒ・ネイガウスのクラスに入学する。大学院でも同教授のもとで研鑽を積む。1957年、青使と学生のためのモスクワ世界音楽祭コンクールで2位となる。これをきっかけにロシア国内や外国で演奏活動を開始し、学術研究活動も行っている
森松皓子[モリマツアキコ]
山口県出身。神戸市外国語大学卒。これまでにウラディーミル・トロップ、イリーナ・メジューエヴァほか、ロシアの音楽家の通訳および、雑誌連載の翻訳に従事。群馬県太田市の国際音楽祭で、ウラディーミル・トロップ、イーゴリ・ニコノーヴィッチ両教授の通訳。CDの解説翻訳の仕事にも従事。通訳案内業免許取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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