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カルロス・クライバー〈下〉―ある天才指揮者の伝記

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  • サイズ B6判/ページ数 427,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784276217959
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C1073

出版社内容情報

指揮者カルロス・クライバー(1930-2004)の本格的な伝記。本人を直接知る人々への膨大な量の取材により、謎の多かったこの指揮者の生涯の足跡を丹念にたどり、その人となりを明らかにし、その芸術の源に迫った力作である。下巻では、頂点に上り詰めたこの指揮者が、徐々にファンの前から登場機会を減らし、ついに没するまでが描かれる。来日公演をいつも楽しみにしていたというクライバーの日本によせる思いも記されている。

目次
Ⅵ 頂点に立つ指揮者――ヴェルディ《オテロ》でついに世界的指揮者へ 007
ミラノ 一九七六~七七年――クライバーの《オテロ》、スカラ座を征服 009
ロンドン 一九七七年――《エレクトラ》でビルギット・ニルソンと共演 014
ミュンヘン 一九七六~七七年――ひとつの時代の終り 019
ミュンヘン 一九七七年――ジョン・ノイマイヤーとの《オテロ》 024
ミラノ 一九七八年――ワーグナーとのワーグナー 036
ミュンヘン 一九七八年――《オテロ》との別れ 041

Ⅶ 世界を股にかけて――四大陸での客演 051
シカゴ 一九七八年――自らの影を飛び越えて 053
ウィーン 一九七八年――テレビでの《カルメン》 062
ミラノ 一九七九年――《ラ・ボエーム》、メディアの事件に 075
ミュンヘン 一九七九年――《ばらの騎士》の収録 083
ロンドン 一九七九年――歴史に不朽の名を残す 086
ドレスデン 一九八〇/八一年――嵐のようなレコード録音 095
ミラノ、ミュンヘン 一九八〇~八二年――仮面と仮装 114
ウィーン 一九七九~一九八一年――ウィーンでの演奏会、メキシコ・ツアー 123
ミラノ 一九八一年――ロンドンでの立腹、日本での幸せ 136

Ⅷ 引く手あまたの指揮者――原則主義のスター 143
ミュンヘン 一九八一/八二年――天才指揮者への求愛 145
ベルリン 一九八二年――楽譜を求めての戦い 156
ウィーン 一九八二年――自然発生的な最高の演奏会 167
ウィーン 一九八二年――気まぐれの旅 170
アムステルダム 一九八三年――王立オーケストラとの共演 182
ミュンヘン 一九八三/八四年 と シカゴ 一九八三年――ベートーヴェンの交響曲第六番での春の予感 190
ウィーン 一九八五年――勝利の凱旋 203
ミュンヘン 一九八五/八六年――謝肉祭の陶酔と興醒め 215

Ⅸ 伝説化――引退のはじまり 223
ミュンヘンとハノーファー 一九八五年――引退への道 225
ミュンヘン 一九八六~一九八八年――勝利とミュンヘンからの撤退 230
ロンドン、ミラノ、ニューヨーク 一九八七/八八年――訣別と遅ればせのデビュー 243
ウィーン 一九八八/八九年――センセーショナルなニューイヤー・コンサート 254
ベルリン 一九八九年――連邦共和国大統領のためのガラ・コンサート 263
ニューヨーク 一九八九年――蓄膿症にかかったヴィオレッタ 282
ロンドンとニューヨーク 一九八九/九〇年――二つの都市の制覇 288
ザルツブルク 一九九〇/九一年――骨折り損 294
ウィーン 一九九二年――ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団員との新たな親密な関係 304
ウィーン 一九九一~九三年――《英雄の生涯》をめぐる戦い 310
東京/ミュンヘン 一九九二年――セルジウ・チェリビダッケとの対話 320
ウィーンと東京 一九九四年――もう一度の《ばらの騎士》 324
Ⅹ 去り行く人――遅ればせの勝利と静かな訣別 343
ベルリン 一九九四年――リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカーのためのお別れガラ・コンサート 345
インゴルシュタットとミュンヘン 一九九六年――馬並みの強靭さと好感 353
カナリア諸島 一九九九年――最後の楽旅 379
グリューンヴァルト 一九九九~二〇〇四年――ある伝説の終章 389

あとがき 苦悩と歓喜が一つに融けるとき──カルロス・クライバーという現象 415"

内容説明

運命の星、光り輝くとき!指揮台に上らぬ天才は、隠遁し、静かに世を去った―並ぶものなき存在と称えられた指揮者の数奇な後半生に迫る。

目次

6 頂点に立つ指揮者―ヴェルディ“オテロ”でついに世界的指揮者へ
7 世界を股にかけて―四大陸での客演
8 引く手あまたの指揮者―原則主義のスター
9 伝説化―引退のはじまり
10 去り行く人―遅ればせの勝利と静かな訣別
あとがき 苦悩と歓喜が一つに融けるとき―カルロス・クライバーという現象

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

千葉さとし

2
癖のある訳文、そして原著に見られる脱神話化のための傾向からくる若干煩雑とも思える程の証言の数々は上巻と変わらず。とはいえ、上巻を読んだ人ならもう慣れているはずなので、その点は問題ないかと。高い理想を求め、実現できるその時代最高の音楽家は、事実や証言による「脱神話」的生涯の読み解きにもかかわらず、反時代的英雄としてのカルロス・クライバーの生涯を描き出しているように思う。実演を聴けなかったことがほんとうに残念なマエストロの、数少ない録音でも聴くとしますか…2011/10/03

ゆたーり

1
彼がいかに完璧な音楽を目指していたのかを知ることができた。そのために、彼の指揮をする曲の数は少なく、現在残っている録音も限られているのは、少し残念だ。ただ、彼の音楽の素晴らしさがこのことによって生まれている。2014/06/20

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