出版社内容情報
来日50回以上の人気演奏家、ウィーン・フィル元首席チェリストによるウィーン・フィル三代記。120年のウィーン音楽文化史。
著者は、2012年まで45年間にわたってウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/ウィーン国立歌劇場に所属し、うち39年間は首席チェロ奏者を務めた。祖父(首席クラリネット奏者)、父(ヴァイオリン奏者・副楽団長)に次ぐ三代目のウィーン・フィルの奏者。しかしその伝記ではなく、一族が関わった時代のヨーロッパの歴史・音楽状況、共演した名演奏家の話などから、ウィーンの音楽・オーケストラ文化、ウィーンの音楽家、ウィーン・フィルの響きの謎が描かれる。「この一瞬に価値がある」は、ウィーン・フィルに影響を与えた指揮者の一人アーノンクールの言葉。芸術こそが時代の一瞬を切り取り永遠のもとのとする、という著者の思いも込められている。ティーレマンの推薦文付き。
第1幕 フランツ1世と民族主義:幼年時代/ボヘミア国民劇場の第一クラリネット奏者/ウィーン宮廷歌劇場のオーディション/間奏曲:フランツ・バルトロメイ3世の「ウィーンの響き」論
第2幕フランツ2世と二つの大戦:ウィーン少年時代/第一次世界大戦後/1930年のウィーン音楽アカデミー/第二次大戦中のウィーン国立歌劇場/ウィーン・フィルの副楽団長として/ウィーン交響楽団の監督に
第3幕 フランツ3世:ウィーン国立歌劇場のライオン/「ごく普通」の家庭/国立歌劇場管弦楽団の補充要員時代/三代目の歌劇場団員/大きな転機/ここでオペラ、あそこでコンサート/マエストロと演奏するということ/室内楽
コーダ:伝統にまつわる機会と責任の重さ/フランツ・グラーフ・フォン・アーノンクール/参考資料
【著者紹介】
1946年ウィーン生まれのチェロ奏者。2012年まで45年間にわたりウィーン・フィル(ウィーン国立歌劇場)に所属、うち39年間は首席チェロ奏者。祖父(首席クラリネット)、父(ヴァイオリン・副楽団長)に次ぐ三代目のウィーン・フィル奏者。ウィーン・ムジークフェライン四重奏団、ウィーン・ヴィルトゥオーゼンでも活躍。またソリストとしてバーンスタインなど多くの巨匠と共演。来日は1973年以来55回以上。
内容説明
三代にわたってオーケストラと歌劇場を支えた一族、バルトロメイ家を通じて語られる、ウィーンの響き、ウィーン・フィルの伝統。
目次
序曲
第1幕 フランツ一世ことフランティシェク・バルトロミエイと民族主義
間奏曲 フランツ・バルトロメイ三世の「ウィーンの響き」論
第2幕 フランツ二世と二つの大戦
第3幕 フランツ三世―ウィーン国立歌劇場のライオン
コーダ 伝統にまつわる機会と責任の重さ―フランツ・グラーフ・フォン・アーノンクール
著者等紹介
バルトロメイ,フランツ[バルトロメイ,フランツ] [Bartolomey,Franz]
1946年12月23日ウィーン生まれ。2012年まで45年間にわたってウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/ウィーン国立歌劇場に所属し、うち39年間は首席チェロ奏者を務めた。39年という在任期間は同団の歴史上、最長記録である。祖父(首席クラリネット奏者)、父(ヴァイオリン奏者・副楽団長)に次ぐ三代目のウィーン・フィルの奏者。室内楽奏者としてもウィーン・ムジークフェライン四重奏団、ウィーン・ヴィルトゥオーゼンで活躍。またソリストとしてバーンスタイン、ヤンソンス、ラトルなど多くの巨匠と共演
坂本謙太郎[サカモトケンタロウ]
上智大学文学部史学科卒(西洋近現代史専攻)、英国サリー大学経営大学院MBA課程修了。経営コンサルタントとしての業務の傍ら、チェロ奏者としてフランツ・バルトロメイ氏らの薫陶を受け、自ら主宰する室内楽団メシドール・アンサンブルや社会人オーケストラで活動
坂本明美[サカモトアケミ]
九州大学文学部修士課程修了後、西ドイツ(当時)のフライブルク大学に留学。政府系短波放送局ドイチェ・ヴェレ、ドイツテレビなど同国のメディア企業に通算11年勤務。1980年以降は、東京に拠点を移し、翻訳家、通訳者、テレビ朝日のニュースキャスターとして活動。その後、社団法人日本カール・デュイスベルク協会専務理事として日独間の職業研修生交流事業に従事。多数の翻訳書の他、著書に『素顔のドイツ人』(三修社1982年)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ジョンノレン
まゆ
沖縄電鉄社長
葛