出版社内容情報
「東京ブギウギ」「蘇州夜曲」は、ジャズの都、上海で生まれた。流行歌王服部良一の生涯を描く。
内容説明
流行歌王、ここにあり。「東京ブギウギ」「蘇州夜曲」は“ジャズの都”上海で生まれた…J‐POPのパイオニア服部良一の生涯を描く力作ノンフィクション。
目次
プロローグ 上海共同租界最後の光芒
1 大正のジャズ・ボーイ
2 音楽狂の快進撃
3 特殊工作員、服部良一
4 熱狂の夜―『夜来香ラプソディ』
5 猫も杓子もブギウギ、ブギウギ
6 ごきげんよう、ハッター先生
エピローグ 上海和平飯店のオールド・ジャズ・バンド
著者等紹介
上田賢一[ウエダケンイチ]
1949年生まれ。大阪在住。元ラジオ番組構成者・プロデューサー、現在はフリーのライター、編集者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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かふ
14
大友良英の「ジャズトゥナイト」で服部良一特集を聞いてすかっり取り憑かれてしまった。服部良一が戦前にヒットさせた笠置シズ子との「ラッパと娘」の斬新さ。また服部良一の作曲した「蘇州夜曲」は中国系を中心とするアジア圏で大ヒットしたという。そんな服部良一が上海に入ったのは、戦時中で工作員としてだった。服部良一のポップスはスイングジャズでもジョージ・ガーシュインから影響を受けたシンフォニック・ジャズ。そしてロシアから亡命してきた作曲家から音楽理論を学んだ。またそこに上海の中国や日本の音楽もミックスされたのだ。2023/02/08
takao
2
ふむ2023/05/09
takao
2
ふむ2023/05/09
秋色の服(旧カットマン)
1
文化人の占領地での活動について、戦争協力と言えばそうなのだが、それでも服部さんと現地の音楽家との友情の話にはジーンと来るものがあります。関係者取材の部分に続き、それらを元にした小説的なストーリーがあって何か映画を見ているよう。服部良一、李香蘭はもとより、評論家の野口久光の話としても貴重。2016/04/02
残留農薬
1
面白かった。上海での中国人音楽家たちとの交流とクライマックスとしての夜来香ラプソディー、そして戦後彼らが時代に翻弄されて行く様は熱かった。2013/12/07