内容説明
ヨーロッパいちスキャンダラスな女といわれた作家ジョルジュ・サンドと、天才音楽家でありながら控えめで品行方正なショパンとの、ある意味不可解な結びつき。本書は歪められた俗説を排し、現存する資料をもとに客観的な視点でふたりの軌跡をたどる。生誕200年を機に改めて考える人間ショパンの真の姿。
目次
1 出会いの頃(一八三六年秋―一八三八年夏)(最初の出会い―ショパンとサンドのプロフィール;第一印象 ほか)
2 マヨルカの旅(一八三八年秋―一八三九年五月)(パリを逃れて;マヨルカ島のパルマへ ほか)
3 ノアンとパリでの生活(一八三九年六月―一八四四年)(初めてのノアン;パリに帰って ほか)
4 破局への道、別離(一八四五年―一八四八年二月)(ショパンの健康の悪化と精神状態―サンドの動揺;自己主張を始めたサンドの二人の子供達―息子モーリスの反感と娘ソランジュの誘惑 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GB
2
平野啓一郎さんの「葬送」をもう読んでいるので多少先入観が出来てしまっていたが、それでもジョルジュ・サンドのイメージが少し覆された感じ。6歳年上で男勝りとも言えるサンドの意外な女性的、母性を感じる部分が見えてくる。実はツンデレなタイプだったのでは?と思ったり。破局のきっかけは些細なことだけれど、恋人同士の蜜月が終わりを迎える時はいつの世もそんなものなのかもしれない。別れたあとのサンドのいろいろな人へあてた手紙を読むと何だかずいぶん強がっているように思えるけれど、本当はもう一度会いたかったのではないだろうか。2018/04/30
みるて
0
図書館の本 読了 初小沼ますみ2010/10/22