内容説明
かつては違った楽器の配置や指揮者の役割、それらが現在の形になるまでの紆余曲折をみる。そして現代のマエストロたちの想いは…。
目次
第1部 オーケストラの歴史(オーケストラとは;移りゆくオーケストラ;楽器―その起源と機能、および変遷;舞台の袖から中央へ)
第2部 指揮者―その役割とパーソナリティ(オーケストラの指揮者とは;指揮者列伝)
著者等紹介
バッスィ,アドリアーノ[バッスィ,アドリアーノ][Bassi,Adriano]
ミラノのG.ヴェルディ音楽院ピアノ科、作曲科、指揮科卒。イタリア国内外で指揮者、ピアニストとして活躍。数多くのレコードやCDを発表しているが、なかでも、4手連弾のオリジナルヴァージョンで演奏したラヴェルの『ボレロ』やレスピーギの未発表管弦楽曲は、世界初録音である
入江珠代[イリエタマヨ]
成城大学法学部法律学科卒。コンピューターメーカー、出版社などに勤務するかたわら、東京の日伊協会などでイタリア語を学び始める。1994年から95年までシエナへ、また96年から99年までローマへ語学留学。現在はイタリア語の通訳、翻訳、講師などに携わる。幼少よりピアノ、声楽などに親しみ、学生オーケストラを経て、都内のアマチュア・オーケストラでチェロを演奏している
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感想・レビュー
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Yodo
6
2000年にイタリアで出版された本の翻訳なのだが、クラシック音楽のオーケストラと指揮者の知識を知るのには良い本。引用文献はページ毎に書かれていて細かい。指揮者に対する誹謗中傷は少なく(意見の相違はある)、本人の発言を多く紹介している。小澤征爾の項もあり「もっとフレキシブルにありたいと、幅広く、さまざまな...<略>」と本人の思想が分かる。他の指揮者に関しても同様である。これは著者の才能で、広く読んで欲しいが絶版なのが残念。また、取り上げられた指揮者は大半死んでしまった。今の世代の本を誰か書かないだろうか。2024/06/29