内容説明
武満徹と外国音楽家11人との対談集。友情あふれる対話のなかから、芸術家の豊かな感性と鋭い思考が滲み出す。
目次
すべての因襲から逃れるために(ジョン・ケージ)
即興のエクスタシー(キース・ジャレット)
サウンドスケープ(マリー・シェーファー)
ギターの音は土の香り(マヌエル・バルエコ)
音楽の色彩(ミシェル・ベロフ)
場所の音楽化(ヤニス・クセナキス)
音楽における陰陽(尹伊桑)
形式について(ピーター・ゼルキン)
作曲家の個性(サイモン・ラトル)
音楽マネージメントの在り方(マイケル・ヴァイナ)
悪魔的ロボット社会に息を吹き込む(フレデリック・ジェフスキー)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カイロス時間
10
武満徹×音楽家の対談本。対談相手は知っている人もいれば知らない人も。自分が知らないだけで、有名な人ばかりなのだろう。しかし皆さん強烈に若い!ベロフとかラトルとかが若い…!なにせ30年以上も前の出版だから。何だか新鮮だった。対談のみんなが求めているものは似ている。それは新しい音楽。西洋音楽という伝統を継承しつつ、そこを離れるような柔軟な芸術。書名がその想いをよく表していると思う。尹伊桑との対談が印象に残った。芸術に政治性を乗せることこそ誠実な態度だという主張は、デリケートな問題だがしかし説得力があった。2021/12/03
-
- 和書
- 樹下聴風の記