感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
michi
2
祖父の本棚から拝借。音楽とは何なのか、いろんな角度から考察した本。長い間音楽に触れながら漠然と感じていた不安感に対して希望を与えてくれたように不思議な本でした。ずっと恐れていた「ピアニスト不要論」が論理的に否定されていて気持ちが晴れました。一貫して十二音技法以降の前衛音楽の流れ懐疑的であり、その強い説得から思わず前衛支持派の著作も読みたくなりました。著者はミヨーやメシアンの直接の弟子であり、当時(S41年初版)を生きた人ならではの貴重なエピソードが多く語られていています。2017/04/22