指揮者 飯守泰次郎ワーグナーと人生を語る

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指揮者 飯守泰次郎ワーグナーと人生を語る

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  • サイズ A5判/ページ数 352p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784276200272
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C1073

出版社内容情報

稀代のワーグナー指揮者、飯守泰次郎、初の著作、そして遺作。

ワーグナー作品の真髄が、ここに語り継がれます。

日本が世界に誇る指揮者飯守泰次郎(1940~2023)が、その心血を注いで献身したワーグナーの音楽について、折にふれ書き、語り尽くした“言葉”の数々を一大集成。ワーグナーの創作の時系列に沿った作品ごとのオリジナル解説に加え、「調性」の把握や、ワーグナーならではの「示導動機(ライトモティーフ)」の考え方についてなど、人間と社会、愛と救済を人類史上類を見ないスケールで描いたワーグナー作品について語り明かします。また、自身の生い立ちから、齋藤秀雄に導かれて指揮者を志した学生時代、ブレーメンに始まる修業の日々、1976年ブーレーズ&シェローによる伝説の《指環》の音楽助手チーフ(!)を含む海外での仕事、晩年の日本での指揮活動など、人生を振り返る回顧録も収録(貴重な記録写真も)。オペラ/楽劇の解説と、飯守泰次郎の人生が交錯し、重なり合い、ワーグナー作品の如き“うねり”を描き出します。《指環》初演150周年記念出版。


【目次】

■ワーグナーを語る(一)三つの手がかり

■人生を語る (一)生い立ち~カペルマイスター修業時代

■ワーグナーを語る (二)創作前期から中期まで ・作品解説Ⅰ 歌劇《さまよえるオランダ人》

・作品解説Ⅱ 歌劇《タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦》

・作品解説Ⅲ 歌劇《ローエングリン》

・作品解説Ⅳ 楽劇《トリスタンとイゾルデ》

・作品解説Ⅴ 楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》

■人生を語る(二)花ひらく~ドイツの歌劇場在籍時代

■ワーグナーを語る(三)

・作品解説Ⅵ 序夜《ラインの黄金》

・作品解説Ⅶ 第一日 楽劇《ワルキューレ》

・作品解説Ⅷ 第二日 楽劇《ジークフリート》

・作品解説Ⅸ 第三日 楽劇《神々の黄昏》

■人生を語る(三) 在オランダ時代

■ワーグナーを語る(四)

・作品解説Ⅹ 舞台神聖祝祭劇《パルジファル》

■人生を語る(四) 終章

ほか

内容説明

《指環》初演一五〇周年記念出版。世界的ワーグナー指揮者、飯守泰次郎二〇二三年逝去。心血を注いだワーグナーの音楽について折にふれ書き、語り尽くした”言葉”の数々を、ここに一大集成。作品ごとの詳細な解説は自らの人生の回顧録と交錯しワーグナー作品の如き”うねり”を描く。飯守泰次郎、初の著作、そして遺作。至宝のワーグナー論を、ここに語り継ぐ。

目次

ワーグナーを語る1 三つの手がかり
人生を語る1 生い立ち~カペルマイスター修業時代(一九四〇~一九七〇)
ワーグナーを語る2 創作前期から中期まで
人生を語る2 花ひらく~ドイツの歌劇場在籍時代(一九七一~一九七八)
ワーグナーを語る3 創作後期 舞台祝祭劇《ニーベルングの指環》四部作
人生を語る3 在オランダ時代~再び花ひらく(一九七〇年代後半~二〇一八年夏)
ワーグナーを語る4 創作後期《パルジファル》
人生を語る4 終章(二〇一八年秋~二〇二三)
飯守泰次郎 主な国内ワーグナー演奏記録

著者等紹介

飯守泰次郎[イイモリタイジロウ]
1940~2023。桐朋学園大学音楽科卒。藤原歌劇団公演《修道女アンジェリカ》でデビュー。読売日響指揮者、ブレーメン、マンハイム、ハンブルク、レーゲンスブルクの各歌劇場の指揮者、エンスヘデ市立歌劇団第一指揮者、東京シティ・フィル、名古屋フィル、関西フィル、仙台フィルの常任指揮者を歴任。ヨーロッパの歌劇場で積み上げてきたオペラに対する深い造詣、特にワーグナー作品を積極的に日本楽壇へ紹介した功績は特筆される。東京シティ・フィルおよび関四フィル桂冠名誉指揮者、ならびに日本芸術院会員の在任中の2023年8月急逝。CDはフォンテックレーベルから約20タイトルをリリース。芸術選奨文部大臣新人賞、バルセロナのシーズン最高指指揮者賞、芸術選奨文部科学大臣賞、サントリー音楽賞、紫綬褒章、日本芸術院賞、毎日芸術賞、文化功労者、音楽クリティック・クラブ賞、他受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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松本直哉

20
バイロイトの裏方時代の日誌の、連日朝から晩までワーグナーに浸りきって 分刻みで歌手の稽古をつけ、指揮や演出の人々と打ち合わせる臨場感、歌手からもスタッフからも頼りにされている様子、ベームからバレンボイムに至る音楽作りの変遷と相まって、興味が尽きない。ブーレーズの指環の新演出の時の助手の一人が著者だったことは初めて知った。利害がぶつかりストレスとハプニングの絶えない歌劇場での日々を支えたのは音楽への限りない愛であっただろう。譜例を引用しながらのワーグナーの作品解説も、経験に裏打ちされた説得力があった。2026/05/20

ろべると

8
飯守さんは特にワーグナー演奏の第一人者として名高く忘れ難いが、若い頃の海外での活動がこれほど充実していたとは知らなかった。シンフォニーとオペラの両方を習得するために、ドイツ語もままならないところを海外の第一線に飛び込み、カラヤンやベームなどの超一流指揮者の薫陶を受ける。ワーグナーの殿堂バイロイトでのアシスタントとしての活躍は、目も眩むよう。それは音楽的才能だけでなく、背景となる西洋文化思想の深い理解あってのことだろう。晩年の演奏会に超一流の歌手たちが駆けつけたのも、飯守氏への深い敬愛のゆえだと理解できた。2026/05/31

Decoy

1
巨匠が語る、自らの人生とワーグナー作品の魅力。どちらも読み応えたっぷり。人生の方は、知らないことだらけでびっくり。魅力の方は、これほど「ワーグナーのオペラを観たい・聴きたい」と思わせる文章は初めてかも。「どこが凄いのか」が、指揮者の視点から、懇切丁寧に語られており、ワーグナーの才能と著者のワーグナー愛の計り知れなさに圧倒される。今後も折に触れて読み返すことになりそう。2026/04/06

TOM

0
バイロイト音楽祭の助手時代の回顧録が非常に面白い。特に長くバイロイトで指揮したホルスト・シュタインから多くを学んだことに多くの文章が割かれており、オペラとシンフォニーの両方を指揮できるという飯守の理想が表れているのであろう。 また、ワーグナー主要10作品の作品解説では、飯守が新国立劇場のレクチャーで披露したように、示導動機が丁寧に解説されているのだが、それが劇の必然的な展開が有機的に結びついている。それに説得力を与えているのは示導動機の調性とそれの変化で、絶対音感を有する彼ならではの着目点といえる。2026/04/28

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