内容説明
医師と声楽家が、多数の写真・図版を用いて発声法とのどの関係を解明。発声器官の構造や腹式呼吸の解説、医学的見地からの発声法の提案、写真で見る数々の症例、声のトラブルの原因と対処法など、目からウロコの本。
目次
第1部 発声法(声ってどうして出るの?;どうしていろいろな声が出るの?;歌手の呼吸と素人の呼吸;腹式呼吸と横隔膜 ほか)
第2部 のどの病気―症例と対処法(声がかすれた!どうして?;耳鼻咽喉科医萩野の対処法;声がかすれたときに自分でできること)
著者等紹介
萩野仁志[ハギノヒトシ]
1958年10月16日生。東海大学医学部医学科卒業。東京・町田市にて、はぎの耳鼻咽喉科開業。東海大学医学部非常勤講師。東海大学医学部付属病院にて音声外来担当。昭和音楽大学非常勤講師(音声学)。恩師:故三宅浩郷(元東海大学耳鼻咽喉科教室教授)
後野仁彦[アトノヨシヒコ]
1955年3月16日生。東京芸術大学音楽学部声楽科卒業。1986~89年イタリア・ミラノに留学。第3回太陽カンツォーネ・コンコルソクラシック部門第1位。第5回日本クラシックコンクール全国大会入賞。地村俊政、高丈二、A・ロフォレーゼ、V・ボローニの各氏に師事。ヤマハ音楽院専任講師
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感想・レビュー
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マッチ
5
声に関する事を本気でやるなら、必須な事がたくさん書かれてあり、勉強になりまさした。2014/07/13
aoi
5
理論がきちんと書いてあって、図示、写真もあってとても分かりやすい。 帯にある通り、”声を出す人すべてに必須の一冊” 喉を開く、腹式呼吸の理解が出来ました。他にも、声帯の病気の症例もわかりやすかった 横隔膜鍛えよう・・2012/10/07
aoi
3
この本の強みは、写真が多用されていること。声帯を上からとったもの、横隔膜や口腔の状態がわかるMRI写真。医者ならではの切り口。対して文章はイメージの要素が強くて、厳密に読み解こうとすると論理の飛躍にぶつかる。この厚さとこの写真の量からして、細かく書いていては収まりきらないからか。勿体無くは感じるが、それらのさまざまな視点を提示として受け取れるので、ここから発想が広がる。だったら、こういう練習法ができるかな?とか、文面にはこう書いてるけど写真からこういう解釈もできるんじゃないかな?って。2016/03/31
aoi
3
発声は目に見えない動きが多く伝達しづらい。特に声帯周りの状態をなかなか正確にイメージすることや伝えることは難しい。そんななかでこの本は写真が多用してあり具体的なイメージを導いてくれる。2015/01/26
mochi_u
2
普段まず触れる機会のない、クラシックの発声について聞けるという貴重な本です。二部構成の前半では発声法について、後半では声に関わる病気について述べられていて、実地に近い内容だと感じました。この本で幾度も取り上げられる、フースラーの『うたうこと』を読みたいです。2015/06/21