出版社内容情報
リゲティ、ベリオ、ブーレーズという「現代音楽の三巨頭」の作品が、どのような様式的変遷を経てきたかを分析、1970年前後に「前衛」という様式が終焉をむかえ、変容をとげたことを実証的に論ずる。
内容説明
第二次大戦後から21世紀まで、現代音楽をリードし続けた3人の作曲家―彼らの作品を、豊富な譜例とともにたどりながら、1970年前後、彼らがなぜ軌を一にして調性や旋律、拍節などへ回帰したのか、そして前衛がなぜ終焉を迎えたのかを明らかにする。気鋭の音楽学者による画期的な研究。
目次
第1章 音楽様式としての前衛(前衛とモダニズムの概念;音楽史における前衛 ほか)
第2章 記譜法の変化と演奏の現場への志向(前衛音楽における記譜法の性格;リゲティの作品における記譜法の変化 ほか)
第3章 反復の増加と拍節運動の復帰(前衛音楽と反復;反復の諸形態 ほか)
第4章 調性要素と旋律の増加(前衛音楽における音高とテクスチュア;3人の作曲家にみる前衛様式 ほか)
補章 現代音楽のゆくえ
著者等紹介
沼野雄司[ヌマノユウジ]
1965年、東京生まれ。東京芸術大学大学院博士後期課程修了。博士(音楽学)。これまでに不確定性音楽、1970年前後における創作の断絶、現代邦楽と記譜法、E.ヴァレーズと社会主義の関係などに関する論文、学会発表が多数あるほか、NHK‐FMへの出演、読売新聞における音楽批評、演奏会の企画など多面的に活動。東京音楽大学助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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