内容説明
流れるバッハ、みずみずしいモーツァルト、勇ましいベートーヴェン、疾走するショパンとリスト。レコードでもコンサートでも、そこで今日聴かれる音楽は、みな速い。ところが、ベートーヴェン、モーツァルト、シューベルトらでさえ、その生前から自作品の演奏テンポが速すぎることに驚いていた。産業革命以来、人々の生活テンポは加速したというが、それが音楽のテンポに影響したのだろうか?生活と楽曲の関わりを検証しながら、適正なテンポを考察する。
目次
そんなに速く弾かないで
速さを求める考え方はどこから来たのだろう
生活と音楽に時間意識が浸透してくる
「時は金なり」、時間の浪費は最大の罪である
さまざまなテンポのとりかた
メトロノームの落とし穴
ベートーヴェン時代のテンポ
産業革命は進む―勤勉な音楽家たち
新しい市民階級の生き方
そしてテンポはますます速くなる…〔ほか〕
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- 和書
- 世紀の美人舞踊家崔承喜