内容説明
音楽療法士、心理療法士、カウンセラー、クライエントと歩む親、それぞれの立場から寄せられたリポート。相手と出会い、自分と出会っていく姿が、率直な言葉のなかから浮かびあがる。
目次
私に音楽療法を続けさせたもの
心の動きを見つめながら―体験から考える
より深い心の交流を求めて
有情の曼荼羅―高齢者との音楽を媒介とした心理治療から学ぶこと
音楽による治療的アプローチ
絆
心理臨床の実践課題「よくなる」ということ―ひとりのクライエントとの対談から
音楽療法とヒューマニティ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saorino
2
音楽療法ってただ音楽一緒にやるだけなんでしょ?と思っていたのだが、セッションを通して、クライエントとの意思疎通を測りながら心理療法を行なっていくプロセスにとても感動した。 クライエントの病状、音楽療法と実際のクライエントとの療法過程のほか、音楽療法士の気づきやクライエントの心境や病状の変化が事細かに書かれていて、音楽療法の素晴らしさと難しさがひしひしと伝わってきた。 終の棲家で音楽を楽しむご老人、自閉症を患う少女、養護施設にも行けない少年。心理職を目指している方には、お勧めの一冊です。2018/09/13