出版社内容情報
世界とわたしの関係を軸に展開する、音楽史+精神史の決定版!『音楽史17の視座』を全面改訂、古代から現代まで時系列で記述。
1998年に初版刊行後、好評のうちに版を重ねてきた『音楽史17の視座』の全面改訂新版。改訂にあたり、以下の点が大きく変わった。
1)田村和紀夫、鳴海史生、両氏の共著から、田村氏の単著に。
2)全体の3分の1以上が新原稿となり、そのほかの部分も細かく手が加わる。
3)前の本が時系列にこだわらず構成されていたのに対し、今度の本は古代から現代までを時系列に沿って記述、より全体の流れが明確に。
4)時代を映し出す思想を読み解き、美術などの他芸術を参照し、実際の楽曲を分析するという手続きをいっそう徹底化。
5)さらに、世界とわたしの関係を軸に、人類史と個人の精神史の微妙な対応関係にまで説き及び、音楽史をなぜ学ぶかという根源的な疑問に答える。
まえがき
プレリュード 先史時代の音楽
第1部 古代と中世
第1章 古代ギリシャ 音楽を照らす知性の輝き
第2章 中世 宗教に仕える音楽
第2部 ルネサンス
第1章 ルネサンスの世界観と音楽 わたしの目覚め
第2章 「自然」の発見 イタリア・ルネサンス美術と音楽
第3部 バロック
第1章 バロックの世界観と音楽 感情表現のための音楽
第2章 音楽の劇化 バロック芸術における対比の原理
第3章 感情表現の理論と実践 バッハの音楽を例に
第4部 古典派
第1章 古典派の世界観と音楽 「性格」としての人間の表現
第2章 総合芸術『魔笛』の世界 芸術性と大衆性の止揚
第3章 「芸術」の誕生 ベートーヴェンと音楽
第5部 ロマン派
第1章 ロマン派の世界観と音楽 時間=意識=音楽
第2章 ロマン的表現の最深部 《詩人の恋》における言葉と音楽
第3章 夢と現実 ロマン派の調性と時間感覚
第6部 現代
第1章 現代の地平 モダニズムを超えて
第2章 他者の発見 ジョン・レノンのわたし探しの旅
ポストリュード わたし探しの旅の終点
引用文献一覧
譜例・図表索引
【著者紹介】
国立音楽大学楽理科卒業、同大学院修士課程修了。尚美学園大学教授。芸術情報音楽表現学科で西洋音楽史と音楽美学等を担当。著書には『名曲に何を聴くか』『新 名曲が語る音楽史』(以上、音楽之友社)、『交響曲入門』『音楽とは何か』(以上、講談社)などがある。
目次
プレリュード 先史時代の音楽
第1部 古代と中世
第2部 ルネサンス
第3部 バロック
第4部 古典派
第5部 ロマン派
第6部 現代
ポストリュード わたし探しの旅の終点
著者等紹介
田村和紀夫[タムラワキオ]
1952年、石川県七尾市生まれ。国立音楽大学楽理科を卒業、同大学院修士課程を修了、音楽学を専攻する。現在、尚美学園大学教授。芸術情報学部音楽表現学科で西洋音楽史と音楽美学等を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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