間文化性から音楽を考える―20世紀音楽をめぐる批評と分析

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間文化性から音楽を考える―20世紀音楽をめぐる批評と分析

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  • サイズ A5判/ページ数 200p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784276101081
  • NDC分類 762.06
  • Cコード C1073

出版社内容情報

本書は、「間文化性(Interculturality)」という、明確に定義づけることが難しい概念を出発点として、著者それぞれの立場から、音楽をめぐる現象や作品を考察し、その背後にある思想や社会を読み解いていく試みである。

文化と文化の「間」とはなんだろうか。本書が第一に想定しているのは、アイデンティティの「間(あいだ)性」と音楽の関係である。

現代は国籍や性別や血縁関係でアイデンティティを推し測れない時代である。

不思議なことに、音楽と向き合うとき、「本当の自分」に出会えたように感じることがある。本書では音楽作品に向き合うことで、自分自身を投影し、定義づけるだけでなく、他者を知り、理解するために、音楽分析の新たな方法論を探究する。歴史的な軸と、思想的な軸を交差させながら、読者とともに「間文化性とは何か」を考え、音楽分析を通して徐々に明らかにしていくよう構成されている。


【目次】

はじめに

凡例



序章 間文化性とは――Q&A  エヴェレット宇野弥生/藤田茂・安川智子(訳・聞き手)



第1部 歴史・前兆――日本の作曲家たちの間文化性



 第1章 モダニティ(近代)の多様性――橋本國彦の戦前の歌曲と「舞」  ラッセ・レヘトネン(安川智子訳)



 column 1 山田耕筰のオペラ――オペラ・バレエ「あやめ」の編曲を例に  太田郁



 第2章 ドビュッシーから平尾貴四男へ――ペンタトニックの和声理論化にみる間文化性  安川智子





第2部 思想・前提――オリエンタリズムから間文化性へ



 Interlude(間奏曲) 間文化性と音楽をめぐる理論と概念  エヴェレット宇野弥生(藤田茂訳・安川智子編集)



 第3章 オリエンタリズムと「蝶々夫人」  長木誠司



第3部 間文化的分析――メシアン・武満徹・細川俊夫の事例を通して



 第4章 メシアンの「復活」音楽における日本の雅楽と中国の祭祀賛歌  チョウエリ(張惠玲)(藤田茂訳)



 column 2 近代における日中の音楽交流――留学生の足跡を辿る  鄭暁麗



 column 3 宣教におけるインカルチュレーション――カトリック教会の日本語聖歌  松橋輝子



 第5章 擬態される「間文化主義」――オリヴィエ・メシアンと武満徹の自己批評言説の検証を通して  藤田茂



 essay 1 音楽教育の現場から これからの作曲教育の行方は?――大学における音楽理論の授業について考える  星谷丈生



 column 4 音楽分析は誰のもの?――ブルックナーの場合  石原勇太郎



 第6章 細川俊夫の音のコスモロジー  エヴェレット宇野弥生(安川智子訳)



 essay 2 創作の現場から 今日の演劇における「洋の東西」について  阿部海太郎



引用文献一覧

おわりに――他者と生きる

間文化性にかかわる概念用語一覧

人名索引

事項索引

目次

序章 間文化性とは―Q&A(エヴェレット宇野弥生)
第1部 歴史・前兆―日本の作曲家たちの間文化性(モダニティ(近代)の多様性―橋本國彦の戦前の歌曲と「舞」(ラッセ・レヘトネン)
ドビュッシーから平尾貴四男へ―ペンタトニックの和声理論化にみる間文化性(安川智子))
第2部 思想・前提―オリエンタリズムから間文化性へ(Interlude(間奏曲) 間文化性と音楽をめぐる理論と概念(エヴェレット宇野弥生)
オリエンタリズムと「蝶々夫人」(長木誠司))
第3部 間文化的分析―メシアン・武満徹・細川俊夫の事例を通して(メシアンの「復活」音楽における日本の雅楽と中国の祭祀賛歌(チョウエリ(張惠玲))
擬態される「間文化主義」―オリヴィエ・メシアンと武満徹の自己批評言説の検証を通して(藤田茂)
細川俊夫の音のコスモロジー(エヴェレット宇野弥生))

著者等紹介

安川智子[ヤスカワトモコ]
北里大学一般教育部教授。東京藝術大学大学院博士後期課程修了(音楽学・博士)。専門は19世紀~20世紀前半フランス音楽・文化史および音楽理論史、日仏交流史。2023年よりNHK‐FM「古楽の楽しみ」案内役を務める

藤田茂[フジタシゲル]
音楽学者。フランス政府給費留学生としてパリ大学ソルボンヌ校(現・ソルボンヌ大学)に学び、東京藝術大学大学院博士後期課程を修了。博士(音楽学)。20世紀以降のフランス音楽を主なフィールドとし、メシアンやデュティユーなどの具体的作品の分析を通して、音楽的思考や批評のあり方を歴史的文脈の中で検討している。現在、東京音楽大学教授

エヴェレット宇野弥生[エヴェレット ウノヤヨイ]
横浜出身。現在ニューヨーク市立大学ハンターカレッジ教授および大学院研究部長。研究は記号論、物語論、マルチメディア理論、カルチュラル・スタディーズ、東アジア美学の観点から、戦後芸術音楽・映画・オペラを分析する

長木誠司[チョウキセイジ]
1958年福岡県生まれ。東京大学名誉教授。音楽学者、音楽評論家。オペラおよび現代の音楽を研究。1993年第4回出光音楽賞、1996年第6回吉田秀和賞、2016年第66回芸術選奨評論等部門文部科学大臣賞、2021年春の褒章で紫綬褒章受章

レヘトネン,ラッセ[レヘトネン,ラッセ] [Lehtonen,Lasse]
フィンランド生まれの日本音楽研究者。フィンランド学士院研究員、ヘルシンキ大学文学部准教授(アジア研究および音楽学)。Ph.D.(ヘルシンキ大学)。東京大学、東京藝術大学客員研究員、などを歴任。現代音楽、ポピュラー音楽からゲーム音楽まで、日本の音楽を幅広く研究。2022年にフィンランド若手アカデミーのメンバーに選ばれ、2023年から会長。フィンランド音楽学会やフィンランド日本語・日本文化教師の会の副会長も務めた

張惠玲[チョウエリ] [Cheong,WaiLing]
香港中文大学教授および音楽学部長。ケンブリッジ大学で博士号(Ph.D.)取得。研究分野は、メシアン、スクリャービンの音楽ならびに中国と日本における中央ヨーロッパとソヴィエ卜の音楽理論受容である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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