内容説明
戦後、短期間に国際競争力を獲得した日本重工業。その競争力の形成過程を生産体制、管理方式の展開に焦点をあて、鉄鋼業と造船業の職場の歴史を描く。
目次
問題関心・課題・対象
第1部 生産に流れを作る―造船業における多量生産体制の形成と生産設計(工数統制から生産設計へ;相生における改革)
第2部 従業員として組織する―石川島重工における従業員制度の再編問題(勤労体制の整備と従業員制度の再編―資格制度改正問題;職長制度の導入―現場管理制度の再編)
第3部 生産に自己改善的契機を組み込む―八幡製鉄における管理方式の展開と計画値管理(標準値の形成と戸畑管理方式;君津管理方式の形成と計画値管理)
結語
著者等紹介
上田修[ウエダオサム]
1950年大阪市に生まれる。1983年早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。1983年桃山学院大学社会学部助教授。現在、桃山学院大学社会学部教授。商学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゲオルギオ・ハーン
23
NBC呉、播磨造船、IHI、八幡製鉄を対象に戦後の重工業の発展を支えた生産職場の組織体制づくりを研究した一冊。最初のNBC呉の事例では生産設計を整備していくのだが、驚いたのは技術力がある造船でさえも図面がそこまで細かく書かれておらず、そのため工程管理もけっこう曖昧だった。これを効率化するために50年代~60年代まで基本図表、補助図表、総括図表をどのように編成するかで何度も案を作成していた。平行して設備投資と組織再編、作業分担、管理体制の見直しを小まめにしておりけっこうドラスティックな印象を受けた。2022/03/22
Go Extreme
1
問題関心・課題・対象 生産に流れを作るー造船業における多量生産体制の形成と生産設計 工数統制から生産設計へ 相生における改革 従業員として組織するー石川島重工における従業員制度の再編問題 勤労体制の整備と従業員制度の再編 職長制度の導入 生産に自己改善的契機を組み込むー八幡製鉄における管理方式の展開と計画値管理 標準値の形成と戸畑管理方式 君津管理方式の形成と計画値管理 2021/02/25