内容説明
“異なってあり得る”世界を想い描く自由。カント、ハイデガー、カッシーラー、ファノン、ベンヤミン…古典的テキストのラディカルな読解で西欧的な「自由と道徳」を脱構築し、「世界」と「主体」が絶えず組み替えられる“イマジナリーな領域”を開く。
目次
第1章 批判理論の伝統のカント的起源―自由の調和的な戯れ
第2章 現存在における尊厳―被投性と歓待のあいだ
第3章 他者としてのシンボル形式―倫理的ヒューマニズムと言語の活性化させる力
第4章 批判理論を脱植民地化する―黒人による実存主義の挑戦
第5章 幻影装置のなかの贖い―社会主義の宿命を祓うこと
結論 ピエダーデの唄を心に宿す―国境を越えたフェミニストの連帯へ
世界認識の偶然と限界―再想像の可能性の条件として