内容説明
部落有財産(所有と入会)は私権であり団体的所有でありながら、明治政府はこれを前近代として解体し、公有財産として収奪する。日本の近代とはなにか。部落有財産を団体的所有として理論編成をしないで単純発想によって「前近代」として片付けた法律家・歴史家・社会学者の「近代化論」が明治政府と同じ発想であることを明らかにする。
目次
第1章 明治初年における部落の起点
第2章 部落有林野における部落
第3章 町村制の制定と部落財産
第4章 部落有林野の統一と公有林野の整理
第5章 部落=村落共同体所有・利用と近代化論―いわゆる「近代化論」との対応に関連して
第6章 村落支配と村落自治
第7章 村落共同体的「慣習」の構造
第8章 近代化の過程における入会と地域社会
第9章 「村八分」の刑事判決と部落の慣習的規範
第10章 小商品生産の展開と村落構成の変化
第11章 村・部落の構成と家
第12章 山間部村落の経済的基盤
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