内容説明
成人教育・地域社会教育の果たす役割については、第三世界のみならず、最近とくにヨーロッパで注目されてきているが、その本格的研究はきわめて手薄であった。こうした実状をふまえて、本協同研究では、地域社会教育の蓄積が豊富な北アイルランドと、地域づくりにかかわる社会教育活動の事例が多くみられる北海道を比較研究することによって、研究および実践における国際的貢献を果たそうとしている。
目次
社会的排除から地域社会発展教育へ
地域社会発展教育の理論的基礎―「社会的資本Social Capital」概念を中心として
協同的公共性と社会教育実践
革新的地域社会教育論―5つの実践モデル
エンパワーメントの地域社会発展教育―排除された人々と地域参加に関わる専門職とともにある大学教育の理論化
マギーカレッジにおける地域社会発展教育アクセスネットワーク―社会的に排除されたグループと欧州北西部コミュニティにおける地域活動のための生涯学習システム
パートナーシップの再編によるコミュニティ・ケアの構造変化
パートナーシップ論の批判的検討―地域健康教育実践を手がかりとして
地域社会経済発展とパートナーシップ―北アイルランドにおける社会的経済実践
北アイルランドの農業問題と農村社会発展教育の展開〔ほか〕
著者等紹介
鈴木敏正[スズキトシマサ]
1947年静岡県生、京都大学大学院農学研究科博士課程修了、北海道大学大学院教育学研究科教授、農学博士、博士(教育学)、日本社会教育学会副会長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。