出版社内容情報
一時品切になっていましたが、10月30日に重版が出来ました。注文にはいつでも応じられます。よろしくお願いします。
内容説明
21世紀は中東危機で開幕。湾岸戦争に発する世界の危機を論じた本書は、米国ではハンチントンの「文明の衝突」論に、またイランではハタミ大統領の「文明間対話」論に、ヒントを与えた。本書は、欧米を知り尽くしたモロッコ知識人の、欧米に対する、また非欧米世界の欧米追従者に対する、倫理的告発であるとともに、地球社会再生のシナリオでもある。
目次
「ポスト・コロニアリズム」の出現―湾岸危機は、南北対決の舞台設定か?
そう、戦争が起こるだろう―ラジオ・フランス・インターナショナル(RFI)とのインタビュー
私たちの悲劇は真なる民主主義の不在にある
アラブ世界の将来:三つのシナリオ
平和は国連憲章の遵守にかかっている
戦争の内と外
来るべき何年かにわたって続く戦争
新世界秩序の忌まわしい顔
フランスのムスリムと戦争
戦闘開始の二週間後〔ほか〕
著者等紹介
エルマンジュラ,マフディ[Elmandjra,Mahdi]
ユネスコを中心とする国連機関での20年間の勤務を経て、未来研究・国際関係論の分野での学究生活に入り、現在モロッコのモハメド5世大学で教鞭を取っている。アラブ=マグレブの視点から、現在の「国際秩序」「グローバリゼーション」「文化帝国主義」などに対する批判的論考を精力的に執筆している国際派のアラブ知識人である。主な著作には、本書の他に、マグレブ諸国の現状に即して「ポスト・コロニアリズム」の問題を論じた《La D´ecolonisation Culturelle. D´efi Majeur du 2l´eme Si´encle》(1991, Marrakech/Paris)などがある。最近邦訳された論文に、「『グローバル化』を『再グローバル化』する必要性」『アソシエ』1号(1999年)がある。また雑誌『世界』の2000年3月号に掲載された藤原帰一教授(東京大学)とのヒート・アップした激論、「グローバル化のなかの文化多元主義」のことを覚えておられる読者も少なからずいることだろう
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