内容説明
民俗学への開眼と展開、さらにその方法論の特色を抽出し、日本民俗学の父像を浮彫りにする。
目次
1 生涯と学問(柳田国男の生涯;民俗学への開眼;生涯を貫く三つの特色)
2 危機意識と民俗学の展開(初期柳田国男の民俗学と近代植民地;確立期柳田国男の民俗学と農村恐慌;後期柳田国男の民俗学と沖縄問題)
3 柳田国男の方法(方法の特色;歴史学批判;新しい資料と方法の発見;周圏論的理論;民俗資料の三分類)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
10
「柳田国男が周圏論を作るときに参考にしたと思われる説があります。それはドイツの農業経済学者チューネンという人が提示した「チューネン圏」といった考えです。それはもし全く平らな円形の国があり、その真ん中に都市が一つだけあったとすれば、どのように農業が成立するか…中央から同心円のようにして各種の農業が展開する。中心の都市に近い所は集約的な農業…収益の上がる農業が成立する。…都市から離れれば離れるほど、粗放的な、つまり手間暇をあまりかけない農業に移っていき…最も遠い所はもっとも粗放的な牧畜になっていくという」2020/12/11
じょういち
0
柳田の研究の歩みが、いくつかのキーワードによってわかりやすくまとめられている。読み解くのが難しい学者であることがよくわかった。2013/04/18
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- アフリカ農業と地球環境